神様には成れない。



「好きかどうかって言うのは分からないけど、どうでもいいとは思ってないし、むしろ俺からすれば人として好意的に思ってるんだけど」


まくしたてるように言ってくるが、言葉の趣旨がつかめない。つまりはどう言うことなのだ。と考えるが、もしかすると私と同じなのか。

私だって恋愛感情については今日告白されたため分からないが、友人としては好意的には思っている。


「つまり、友達以上恋愛未満ってこと?」


簡潔に述べれば、今度は複雑そうな顔をした。


「うぅん……どう、だろ。俺も良く分かってないんだけど、女の子と手を繋ぎたいとか触れたいとかそう言う感情がないみたいなんだよね」

「??だから、私だから駄目なんじゃないの?恋愛感情なんてないから」


言っていて悲しくなってくるが、言わなければ話は進まないからここは我慢だ。


「いやいや、言ったじゃん"女の子と"って。瀬戸さんじゃなくても誰でもそうは思わなくて」

「私もそうだけど好きだと思ったことないからじゃないの?」

「あのね、瀬戸さんは女の子だから分からないと思うけど、男って生き物は好きだの何だのだけが動力源じゃないわけ」

「??」


困ったように眉を下げられるけれど、訳が分からない。何故説教をされている気分にならなければならないのか。