「アンタって顔だけは整ってるよね」
「何? 好きになった?」
「そのポジティブさ分けて欲しい」
「だけっていうのは余計だけどね」
プールサイドに腰掛けてブラブラと足を振る。水の出るホースを持っているだけ。でも、なんとかここでは役割を果たせているみたいだ。
「来週まで話しかけないでよ、絶対」
「話しかけても無視するだろー」
「まあそうだけど」
「まあ、俺は来週を楽しみにしてるけどね」
「じゃあ1人でよろしく」
「別にいいけど、サボって怒られるのは自分だからな」
「ハイハイ」
そういう面倒くさいこと、本当は心底大嫌い。出来れば穏便に何事もなく過ごしていたい、本音はね。
私なんかが言ったって、誰も理解してくれないと思うけど。