政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


 毎年送られてきていたパールも届かず、まるで夢を見ていられるのは去年までだったのだと、私に現実を知らしめるみたいだった。

 そもそも、送り主があの人だったのかどうかもわからないのに、私はなにを期待していたのだろう。

 テーブルに置いた荷物に視線を移す。

 グランド・フロンティアホテルのロゴが入った紙袋の中で、赤い薔薇は窮屈そうに身を寄せている。

 しっとりした花びらを傷つけないように丁寧に取り出し、一階から持ってきた花瓶に移し替えた。白を基調とした部屋の中でテーブルに飾ると、目が覚めるような赤い薔薇は、己を誇示するように強い色と香りを放った。