政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


「え……?」

 この人はいったいなにを言っているのだろう。

 怪訝に思って正面を見るけれど、注がれる視線はやっぱり強くて、気を抜くと引き込まれてしまう。まともに目を合わせられず、私は顔を逸らした。

「お断りします。放してください」

 期間限定の恋人関係なんて、そんな虚しいこと、するわけないじゃない。

 ふつふつと、心の中に怒りが溜まっていき、大きな手を振り払おうと腕に力を込める。

「放して」

 それなのに、彼はますます私の手を強く握りしめた。