皮肉を織り交ぜて言うと、鷹野社長は顔の半分でふっと笑う。
「ただの部下にはしないさ」
じゃあ、やっぱり私がホワイトグループCEO、白鳥宗一の姪だから――
そう思った瞬間、低い声が届いた。
「初めて君と会った瞬間から、忘れられなくてね」
「え……?」
テーブルの向こうから伸びてきた大きな手が、私の手に触れた。
「俺みたいな男はタイプじゃない?」
じっと私を見つめる鷹野社長は、真剣な顔をしていた。やっていることは冗談としか思えないのに、強い目線と手に触れたぬくもりが、現実だと主張している。
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