政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


「自分じゃ見えないから、忘れてた」

 ファッションが大好きでカラーコーディネーターや服飾に関わる様々な資格を目指している妹の白鳥珠里は、私の毎日の通勤服をコーディネートしてくれる。それはいいのだけれど、波瑠に至っては完全におもちゃにされていた。

 色白で細身で中性的な雰囲気をもつ彼は、目鼻立ちが完璧に整っているから、とにかく何を着せても絵になるのだ。女装は序の口で、ときには中世ヨーロッパ風のドレスを着せられていたこともある。

「波瑠……本当に、断っていいのよ?」

「うん」

 断る気がまったくなさそうな彼は妹と同じ二十一歳の大学生。健康な成人男子としてどうなのだろうと思うけれど、本人がいやではないと言えば、それ以上私はなにも言えない。