不思議そうな顔をする真珠にどうにか笑いかけて、彼はソファに腰を下ろす。センターテーブルに広げっぱなしの雑誌には、すました顔で笑っている自分が載っていた。
「これからは大型ショッピングセンターと商店街の共存共栄を図っていく……って、本当?」
ふたり分のコーヒーをテーブルに置いて、真珠がとなりに座った。どうやら迅が寝ているあいだに経済雑誌のインタビュー記事を読んだらしい。
自分の伯父の経営戦略により地方にシャッター商店街が激増した。彼女が長らくそう思い悩んでいたことを、迅は知っていた。
「本当だ。ポイントを共通化するとか、共同イベントを開催するとか、協調策はいくらでも考えられる。というか、就任挨拶のときに話したんだけどな……聞いてなかったのか」
じろりと視線を向けると、真珠ははっとした顔をしてから目を逸らした。

