気がつくと、白い天井が目に入った。自分の部屋の見慣れた景色にしばらくぼんやりしてから、ゆっくり体を起こす。となりを見ると、真珠の姿がなかった。
ドクリと心臓がいやな音を立てる。
思い出されたのは、クリスマス直前、初めて肌を重ねた日のことだ。幸福感に満たされて眠りについたあの夜、目が覚めたら彼女の姿がなくなっていた。
あのときの喪失感が胸をよぎって、迅はベッドを下りた。寝間着代わりのバスローブを羽織ってリビングを覗くと、ソファに座って雑誌を読んでいる婚約者の姿が目に入り、ほっとする。
「あ、迅。コーヒー飲みますか?」
「ああ……」
なぜか泣きそうになっている自分がいて、あわてて顔を逸らした。
「どうかしたの?」
「……いや」

