結局デートは途中で中断し、迅は彼女を自宅へ連れ帰った。
「ま、待って、迅」
自宅玄関の扉をくぐったところでこらえきれなくなり、細い体を後ろから抱きしめて、そのまま小ぶりの耳に噛みついた。
逃げるように壁に手をついて快感をやりすごそうとしている彼女のボタンをはずし、コートを脱がせる。
「ちょっと、あっ」
体ごと抱え上げて靴を脱がせ、寝室へ連れていく。抗議の声を上げようとする口を唇で塞ぎ、動きを封じたままベッドになだれこんだ。
シーツがひんやりと冷たいけれど、暖房をつけている余裕はない。
でもどうせ、すぐあたたかくなる。
心の中でつぶやいて、愛しい婚約者に覆いかぶさった。ニットの裾から手を差しこむと、しなやかな体がびくりと跳ねる。

