趣のある洋館にたどり着き、ホワイトグループの総裁に導かれて中庭に通された時まで、迅はたしかにそう考えていた。
「姪はふたりいるんだ。どちらでもいいんだが……、まあ、年齢を考えると上の子だろうな」
白鳥宗一は恰幅のいい体に窮屈そうにまとったスーツ姿で、芝生の中ほどまで進んだ。ピクニックのように広げられたシートの上で、少女がふたり、外国製の人形を使ってままごとをしている。
最初に目に入ったのは、見るからに幼い少女だ。人形遊びに夢中になっている彼女に、その姉らしき娘が付き合ってあげているという感じだった。
「真珠、こっちへ来なさい」
伯父に呼びかけられ、背中を向けていた少女が振り返った。その瞬間、迅は呼吸を忘れた。

