目が覚めると、きれいな木目が見えた。
箸のお化けのような細長い木材が等間隔に渡され、その上に何枚もの板が隙間なく張られている。それが天井だとわかるまで、数秒を要した。
はっとして起き上がる。ふかふかと張りのある布団の感触に、私は自分を見下ろす。
帯類や補正タオルなどの体を締めつけたり固定したりするものが取り払われ、薄ピンク色の半衿付き長襦袢の姿になっていた。
「気がついた?」
振り返ると、部屋の隅に置かれた座敷椅子に飛鳥井さんが座っていた。
ブラックスーツをぴしりと着こんで、柔らかく微笑んでいる。見慣れたその笑顔を見て、心からほっとした。
「大丈夫?」

