飛鳥井さんの大きな目が、おもちゃでも見つけたようにさらに広がった。
「あれ、雅臣(まさおみ)くんじゃないか。奇遇だね。君もクリスマスデート?」
ふわりと表情を崩して会釈をする彼に、連れの女性はハッとした顔で頭を下げた。肩までのボブの髪がさらりと揺れる。
「……誰かに会うかもしれないとは思ってたが、お前と出くわすなんてな」
イヤそうに唇を歪めるその人も、上流階級の匂いを漂わせる堂々とした存在感を放っていた。
所在なく立っている私を飛鳥井さんが思い出したように振り返る。
「真珠ちゃん、紹介するよ。彼は二條(にじょう)雅臣くん。学生のときの先輩なんだ」
「二條……?」

