政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


「真珠――」

 耳もとで愛おしそうに名前を呼ばれ、キスをされるだけで体中の力が抜けてしまう。

「鷹野、社長」

「迅だ」

 私の間違いを正すように、彼は真正面から私を見つめる。吸い込まれそうなほど澄んだ漆黒の瞳に、私は魔法をかけられる。

「迅……」

 口に出した瞬間、長いあいだ閉じこめていた想いが溢れでて、また涙がこぼれた。