政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


 年明けということは、約一か月後だ。

 突然の訪問者が消えていったドアをじっと見つめていると、

「おい」

 低い声が放たれて、びくりと肩が跳ねた。

「……さっきの、書類、忘れてるぞ」

 鷹野社長が鋭い表情のまま資料を持った手を真横に突き出している。

「あ、すみません」

 私はエグゼクティブデスクを回り込んで、書類を受け取った。その瞬間、腕をつかまれて引っ張られる。

「え――」

 勢いよく引かれたせいで、足がもつれた。そのまま社長の胸に飛び込む形になる。

「あ……ごめんなさ」

 あわてて起き上がろうとしたけれど、できなかった。