「それじゃあ、残りの時間はイチャイチャしようか」
「えっ」
急に肩を抱き寄せられて、体がびくりと跳ねた。
「ちょっと、なにを」
あわてて振り払おうとしたら、あごをつかまれて振り向かされた。今までないくらい近づいた距離に、心臓が激しく脈打つ。
「や……」
整った顔に獣の気配を漂わせて、彼はゆっくりと近づいてくる。顔に角度をつけて、唇が重なる――寸前に、私はとっさに左手で彼の口を押えた。
手のひら一枚分の距離で目が合うと、鷹野社長は目をぱちくりまたたいた。それから意地悪そうに笑う。
「上等」
「きゃあっ」
そのまま体重をかけられて、ソファに押し倒された。

