『上層部から徹底していかないと時間がいくらあっても足りない』
社長は最初からお見通しだったのかと、気持ちが沈む。私のやり方で進めさせてくれるけれど、遠回りをしているんじゃないかと不安になる。
それでも社長は、思うようにやれと私を鼓舞した。
「管理職研修? いいじゃないか、やってみろ。ただ、普通に研修を受けさせただけじゃ、全体講習会と変わらないんじゃないか」
「たしかに……そうですね」
「そのあたりをもう少し詰める必要があるな。スケジュール調整は戸上に相談すればいい」
「……はい」
「ほかになにかあるか?」
「いえ、今のところは」
「そうか」
ふうっと息をつくと、彼はシャンパンの残りをぐいっと煽った。腕時計に目を落とし、何食わぬ顔で言う。

