画面に検索結果がずらりと並ぶと同時に、エレベーターが音を立てて開く。携帯に気を取られていた私は、一瞬、反応が遅れた。
目の前に、スーツを着込んだ広い胸があった。
とっさに顔を上げると、鷹野社長が無表情に私を見下ろしている。心臓がばくんと跳ねた。
「あっ……お、おつかれさまです」
「今帰りか。……ん?」
私の正面に立ちはだかったまま言うと、彼は私の携帯画面を覗き込み、ひょいと取り上げた。
「あ」
婚約者の名前を調べていることに、妙な罪悪感がこみ上げる。
「あの、それは」
鷹野社長の目が、すっと静まった。
次の瞬間、彼は私の携帯を操作して、電源を落としてしまった。
「え」

