政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


 十一月に入って半月が経過するあいだに空がますます高くなった。まだ微かに温かみのあった風がひやりとした冷気を運び、木々の葉を落とす。

 空が知らぬ間に冬支度をしているように、私の結婚話も、私の知らないところで進んでいる。

 二十階での様子を簡単にまとめてから、パソコンの電源をオフにして、席を立った。

 結局、今日も顔を合わせなかった。

 空っぽのエグゼクティブデスクを見やり、私は息をつく。ほっとしたような、さみしいような……。そんなふうに思って、あわてて首を振った。

 食事に行ってから一週間が経ち、気がつけばあの夜のことを思い出している。

 あの人にまっすぐ見つめられると、息ができなくなる。