政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


 長い腕と厚みのある胸が、後部座席の隅に囲むように私を追い込む。

「な……」

「真珠」

 わずかに届く外灯の光が、社長の瞳の中で増幅される。

 まっすぐに見下ろされて、動けない。

 そして彼は、私の頬にそっと唇を寄せた。

「好きだ」

 静かなささやきに、ぶわりと頬が燃える。

「俺は、あきらめない」

 胸の鼓動に共振して全身が震えだす。私は彼を押しのけるようにしてドアを開いた。