政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています


「中に入るには事前予約が必要なんだ。またの機会だね」

 そう言って笑う彼の笑顔にどきりと胸が鳴る。デッキの手すりにもたれて、彼はちらりと私を見た。

「どうだった? アメリカの自由は」

「……すごく、大きかったわ」

「そうか」

「ありがとう。まさか、ひとりで自由の女神を見に来られるなんて思ってなかった」

 家族や伯父に連れられてここに来ても、きっと今みたいな気持ちにはなれなかった。

 当たり前のようにそばにいる家族と、観光ついでに自由の女神を見たところで、きっとありきたりな感想しか出てこない。