楓花がいなかったら俺は、どうなっていたのかな……

ずっとビクビクしていたのかな……

楓花がいない生活は考えられないな……

「楓花」

「……?」

「高校卒業して?仕事に就いてからでも……俺と、結婚してくれないか?」

「……っ!」

楓花は一瞬だけ目を見開いたけど、すぐに微笑みに変わった。

俺を見るその瞳には、涙が溜まっていた。

“私でよかったら、お願いします!”

そう手話で、返事してくれた。

「フッ……」

ーーチュッ

俺達は、2度目のキスを交わした。