僕は相嶋珱(あいじま よう)、小4まで住んでたまちに帰って来た。この街には僕の大切な友人がいて、僕を陰から日に当たる場所へ連れ出して暖かい思い出を作ってくれた。

ーその友人に出会ったのは小学2年の時ー

僕は昔からコミュニケーションをとるのが苦手で、幼稚園の頃から一人で遊ぶことが多かった。小学校に入学してから何度か話をかけようと頑張ったが上手くいかなかった。最終的に学期末にはクラスメイトの男子生徒に弄られるようになった。僕は弄られるたびに自分の性格が嫌いになっていくなか、お昼休みの時間廊下を歩いていると、すごく楽しそうな声が聞こえてみると、となりのクラスの田中友喜くんと齊藤風華ちゃん中心にクラスメイトが仲良くあそんでいる…僕には遠い存在の人達だ。

そして、友達が出来ないまま2年生になった。
また、友達が出来ずに終わると思っていた…予鈴がなってみんな席につきはじめるが、2つ席が空いている…チャイムが鳴り終わって少し後に、クラスの扉が開いた。

「あ"〜まにあわなかった(*´Д`*)」

友喜『ふうかがモタモタしてるからだろ!』

「ちがうもん!ゆうきがお寝坊するからだよ」

遅刻して来たのは田中くんと齊藤さんだった。争ってる2人を先生は止めて、席につかせた。僕の隣は齊藤さんでその隣が田中くんで僕は眩しかった。この2人はあっという間にクラスに溶け込んでいて、僕は羨ましくてたまらない気持ちになって、教室を出てトイレに逃げこんだ。

『あれ、かりやじゃん!!』

元クラスメイトの子が僕に話をかけて、僕の肩を掴んだ。僕は怖くて体が震え、元クラスメイトの子は面白がって突き飛ばした。
その時、誰かが入ってきてみると田中くんだった。田中くんと目が合うが助けることもなく行ってしまった。田中くんみたいな人気者が僕みたいな嫌われ者を助けるはずもない。
僕は掃除の時間でトイレを掃除をしていたとき、元クラスメイトにトイレの個室に閉じ込められた。僕は必死に助けを求めるが、誰もいなくて諦めたころ…。
『かりやくん!!』

「どうして?」

僕を見つけてくれたのは、男の子ではなく女の子だった…ここ男子トイレなのに…。

でも、僕を探してくれる人がいてくれたんだと思うと嬉しかった。個室の扉が開けてくれたのは、クラスで男女から信頼されている齊藤風華ちゃんだった。

風華『さっき、クラスの子にかりやくんがトイレにとじこめられてるって言いにきてくれて、大丈夫?』
「ど、どうしてきてくれたの…?」

風華『え?だって、おなじクラスのおともだちだから(^^)』

僕はその一言に泣かずにはいられなかった。風華ちゃんは泣いている間、ずっとそばにいてくれた。少したった頃、友喜くんが来て風華ちゃんに早く教室戻れと言いにきた。その時、友喜くんと目が合って僕を睨みつけてきて、教室に戻って行った。
僕は風華ちゃんに手を引かれ、教室に戻るのかと思いきや、階段を登り始めて屋上に連れてこられた。

「きょ、教室もどらなくていいの?」

風華『いやなことあったあとはきょうしつ戻りたくないでしょ?だから、むりしてきょうしついくことないとおもうよ?』

「でも、せんせいにおこられちゃう…。」

風華『だいじょうぶ。きっと、ゆうきがなんとかしてくれてるとおもうから。』

風華ちゃんは僕のために屋上に連れ出してくれた。でも、風華ちゃんは戻ってもみんな笑って済まされるけど、僕はそうはいかないきっと冷たい目でみられる。

「ぼくにかかわらないでよ!!さいとうさんにぼくのきもちなんてわからないのに。」

風華『かりやくんのきもちはわからないよ。だってきもちなんて言ってもらえないとわからない。でも、こわい思いをしたのはわかるよ。』

「にんきもののさいとうさんに何がわかるの!」

風華『あたしもとじこめられたことあるもん。ゆうきがすきなおんなのこに。むしもされたよ』

「え…。そのとき、つらくなかったの?」

風華『つらいこともあったけど、あたしにはゆうきがいたから。でも、ひとりでたえてるかりやくんは強いとおもう。』

風華ちゃんは僕を手招きしてたので、近くに寄って屋上から見える景色をみた。

「わ、わあ〜すご〜い!!」

風華『やっと、わらったね(^^)』

「え?」

風華『かりやくんのわらったところみたことなかったから。かりやくんのえがおはやさしい顔なんだね』

僕も久しぶりに笑った気がする。屋上から見る景色がすごく広くて建物を見渡せていい眺めだった。僕は風華ちゃんにお礼を言おうとした時、誰かが屋上にやってきた。

友喜『ふうか!!教室にもどってこいって言ったろ!』

風華『そ、そんなにおこらなくてもいいじゃない!』

友喜『おい、お前!ふうかをまきこむなよ。』

「ご、ごめんなさい…。」

友喜『ちっ…。イライラするな。なぁ、何でお前はほかの人にきらいかわかる?お前がすぐなくからだよ!なけばだれかがたすけてくれるとでも?』

風華『ゆうき、そんな言い方しなくてもいいじゃない!!それに、かりやくんはわるくないでしょ!わるいのはかりやくんにイジワルする人たちでしょ!』

友喜『イジワルされる方も原因があるっていってんだよ。とりあえず、ふうか教室もどるぞ!』

風華『いや!な、何でそんなにかりやくんをわるく言うの?』

友喜『お前こそ、何でそいつのかたもつんだよ!あーイライラする。もうかってにしろ!』

友喜くんは風華ちゃんを残して戻った。風華ちゃんは僕と一緒にいることが多くなり、学年に1日で友喜くんと風華ちゃんが喧嘩したことが広まった。その話を聞いた元クラスメイトが僕だけではなく風華ちゃんに意地悪をし始めた。友喜くんは止めようともせずにクラスの子と話していて、僕は友喜くんに対して怒りを感じた。いくら喧嘩してても友達が意地悪されてるのに助けないなんてひどい。意地悪はどんどんエスカレートしていき、僕はビクビクしてる中、風華ちゃんは意地悪されても動じず僕を励ましくれた。
ある日、僕が1人で廊下をあるっていると意地悪してくる子がやって来た。僕の肩に腕を掛けてお願いを聞いてくれたら、意地悪をやめると言ってくれた。僕は何のお願いかを聞いたが、それはとてもできるはずもない…。風華ちゃんにバケツに入った濁った水をかけるなんて…僕は無理だと言ったが、相手は出来ないなら今まで通り意地悪すると言ってきた。結局、僕が選んだのは…自分の身の安全…。

風華『あ、いたいた!かりやくーん!』

「あ、さいとうさん…。」

風華『かりやくん?何かあった?』

「え?な、な何でもないよ…。」

『なんでもないじゃないだろ。さいとうさんに話あるんだろ』
意地悪をする人に背中を押されて、僕は逆らえずに風華ちゃんに向かってバケツの水をかけた。風華ちゃんはしばらく呆然と立ち尽くしていたが、その後笑顔を見せた。

風華『…。かりやくん、気にしないで…私は…大丈夫だから。』

『まだ、平気みたいだぜ?!ほら!もう一つ!』

「え、まだやるの?もう、十分じゃ…。」

『もんくあるのかよ!いいやらやれ』

僕は目を瞑り風華ちゃんに心で謝りながら、もう一度水をかけた。僕は目をゆっくり開けると…。

友喜『つ、つめてぇ〜!!』

風華『ゆ、ゆうき…どうして…』

友喜『だいじょうぶか?』

風華ちゃんは頷き、友喜くんは風華ちゃんを隠すように前にたって僕を睨んだ後に、風華ちゃんに意地悪していた人に視線を向けた。

友喜『おい…お前らオレの友だちに手を出してただですむと思うなよ』

『お、お前に関係ないだろ!!こいつとお前はぜっこうしたんだろ!』

友喜『は?だれがそんなこと言った?ケンカはしたけど絶交したおぼえはない。オレにとってふうかはここのだれよりも大切な友だちだぜ?そんなやつがいじわるされてだまっているわけないだろ!』

『な、何カッコつけてんだよ。バカじゃね(^^)』

友喜『何とでも言えばいい。その代わりお前らの人生めちゃめちゃにしてやる』

『や、やれるものならやってみろよ〜』

友喜『ふ〜ん。お前、兄が今年中学じゅけんだよな?お前がいじめてるって知ったら、じゅけんはかくじつにおちるぞ?』

『兄ちゃんはかんけいないだろ!!』

友喜『だったらふうかもかんけいないよな?でも、お前らはまきこんだろ!あ、それからあんたおやってけいさつかんだっただろ?いじめてるのバレたらクビになんるじゃないか?そしたらお前はビンボー人でこんどはあんたがいじてられるな(^^)』

『う、うるさい!!』

友喜『オレはいつでも言うぜ?ふうかがいじめられてるところ見てるのオレだけじゃないからこっちの方がゆうりだし、きんじょにしりつの中学行ってる知りあいいるから、話せば広まるしふうかもなかいいから知りあいもだまってくれないよ。まぁ、あんたらがちらかしたこれをふきながらどっちがいいか考えたら?あと、かりや!お前は友だちつくるしかくねぇよ!こんご、ふうかに近づくな!』

友喜くんは風華ちゃんを連れて僕を睨みつけて教室から出て行った。僕は風華ちゃんたちを追いかけた。屋上に着いた友喜くんは風華ちゃんを見た。

友喜『もう、だいじょうぶ。よくがまんした』

友喜くんが声をかけると風華ちゃんは声を出して泣いた。僕にバケツの水をかけられてからずっと我慢していたんだと僕はここで気づいた。本当に最低なことを風華ちゃんして傷つけてしまった…こんな僕に大切友だちをつくれるわけない。

風華『ありがとう。どうしてたすけてくれたの?』

友喜『さっき言ったろ。この学校の中のだれよりもふうかが大切な友だちだって。はじめに、たすけなかったのはふうかがいじはるからだ。』

風華『だって、、ひとりはさみしい』

友喜『はぁ〜。だからってお前がたえればそれですむとでも?それじゃ、かりやのためにならないだろ!また同じことをくりかえしていじめられるだけだ。本当にかりやを思うならかりや自体をかえてやれお前の力で!やさしくするだけがやさしさじゃないんだぞ、あいてがわるいところがあったときはちゅういするのもやさしさだ。オレとふうかはしぜんとできてるんだ。だったら、かりやだっておなじだろ?』
僕は初めて本気で自分を変えたいと思った。あの2人が教えてくれた、本当の友達とはどんなものなのか、僕は2人に恥じない自分になりたい。そしていつか、2人に自慢できる友だちをつくると心にきめた。
いじめっ子が僕をまたいじめようときた。

「もう、ぼくはないたりしない!ぼくは強くなってあの2人にはじない自分になるんだ。もう、ぼくはまけない」

『むりむり!笑。お前はこれからもずっと弱いままだよー。』

『『そんなことない』』

僕は涙をこらえて言い返そうとしたとき、風華ちゃんと友喜くんが僕を隠すように前に立った。そして、友喜くんは“今のお前の言葉、すごくカッコ良かったぜ!やればできるじゃん”と僕に言った。僕は嬉しくて我慢してた涙が出てしまった、友喜くんは折角褒めたのにと笑いながらいじめっ子に身体を向けた。
『な、何なんだよ。お前ら!おれのジャマするなよ。』

友喜『おまえもこりないね。他の2人に見放されたか?』
『うるさい!ぜんぶおまえらのせいだ!』

友喜『何でおれらのせいなわけ?自業自得だろ?お前もかりやみたいにこころあらためれば?いじめても自分がみじめになるだけだぞ?』

『うるさい!!』

いじめっ子はその場から逃げて行った。僕は2人にお礼を言って、何故助けてくれたのか聞いた。

友喜・風華『『友だちだからにきまってるじゃん!』だろ』

そして僕は小学2年の時、本当の友達と出会った。