そんな由奈は、同期で同じ部署ということもあり、会社ではいつも一緒にランチタイムを過ごす仲。




由奈はすっごく美人で、クールビューティーっていう言葉がとっても似合う子。




由奈自体はあまり自分のことを話すタイプではないけれど、私の話はいつも親身になって聞いてくれる、とってもとってもステキな女子。





だから由奈にだけは、私の片想いの相手を教えている。







そう。




つまり、社内の人…なんです。







一人で片想いにキュンとしたり、時には苦しくなったりって結構大変で…






由奈にだけは打ち明けた。






優しい由奈はこっそり応援してくれてるけど…







私の恋なんて、実るわけがない。









「…え??……紗英っ!!」




「へっ??何?」




急に由奈に大声で呼ばれ、ハッとする。





「部長いるよ。ほら、あそこ!!」





“部長”




その響きは、私を最大限にドキドキさせるワード。






そう…




私は、部長のことが好きなんだ。