「弟…だと?嘘つけ。お前にあんな顔の整った弟いるかよ!!」




…ちょっと、それってどういう意味よ。




確かに、陽は背も高いし顔も整ってるし、私とは似ても似つかないけどさ。




先生の一言に拗ねていた時だった。




「…でも、お前も可愛い顔してるもんな。」




ドキン…



その一言で、頭が真っ白になった。




「え…」




ゆっくりと先生を見上げる。





「あのな。俺は好きでもない女を名前で呼んだりしない。好きでもない女にキスしたりしない。ましてや…好きでもない女に、こんなに嫉妬して怒ったり…しない。」





これ…夢じゃないよね?



これって告白で…いいんだよね?




言葉の意味や重みを理解した途端、涙が溢れてきた。




「ほん…とう?」




そう問いかけると、先生が私の目尻の涙を指で拭った。





「本当。だから凛…」




そう言いかけたと同時に、先生の手が私の後頭部に回ったと思ったら…





グイッと引き寄せられ、教習車の中でまさかの、キス。




そのまま、唇が触れそうな距離で、続きを言われた。










「……とっとと俺の女になれ。」