仕事を終え、家に帰る。 部屋に入り、テレビの前に置いてあるもう一つのカギに手を伸ばす。 ずっと、渡したくても渡せなかった合鍵。 私だけの健斗になったんだから、渡せばいいのに… なんていうのかな。 ずっと日影にいたから、日の当たる場所に慣れてない…って、そんな感じ。 私は、健斗を独り占めしていいのかな。 毎日毎日、そんなことを思ってしまうの。 そんな時だった。 ーーーピンポーン… 「はーい。」 健斗にこんな暗い顔見せちゃダメ。 玄関の姿見でニコッと笑顔を作り、ドアを開けた。