こんばんは! Kです!

久しぶりに M達と釣りに言った時の話です。

Iは 女友達と酒飲むとの事で来なかった。

ある夏の夜 MとТ(Mの大学時代の友達)と海釣りに行く事になったんだが そこで怖い体験をしたのを思い出したので 話させてほしい

3人で 何でもいいから 数を1番釣り上げたられなかった奴が 飯を奢るという賭けにハマってたんだ。

カサゴやらメバルやら 大小問わず 数で勝負していた。

もし 大物がかかったら Tの部屋で酒盛りしようと計画を立てていた。

3人で 海に糸を垂らして 雑談しながら釣れるのを待っていたんだよ。

すると Mが突然こんなことを話し始めた。

M 「K T ここってさ 結構飛び降りが多いらしいぞ」

K 「なんだよ 藪から棒に」

T 「ああ〜 ここら辺は多いよ そんなの」

と Mがそう言うと Tは地元民だからかあまり興味が無さそうだが 話に乗ってきた。

俺とMは 同じ街で Tは Mが通っていた大学の近くに住んでいる地元民だった。

M 「T 詳しく聞かせてくれよ?」

K 「やめろよ そんな話 遊び半分ですることじゃない 」

T 「なんだよ K? もしかして お前 怖いのか?」

M 「ああ T お前知らないんだっけ? Kは昔よりは薄れてるけど 多少霊感あるんだよ」

K 「おい! M 余計な事言うなよ!」

T 「そうなのか? 初耳だ」

それを聞いた Tがニヤニヤ悪そうな微笑みをしたんだ MとTの奴 絶対に楽しんでやがる。

MとTには 霊感が無く全く見えないし感じられないらしい。

Mが ポケットから タバコを取り出すと Tも俺もタバコを取り出し 火をつけた。

真っ暗な海に ライトと3つの小さなタバコの光が浮かび上がった。

M 「それで どんな話があるんだ?T」

T 「そうだなぁ 例えば あそこに 灯台あるだろ?」

Tが タバコをくわえながら 指を指す方向を見ると クルクルと光を放つ 灯台が崖の上に立っていた。

T 「んでさ あの灯台って 崖の上に立ってるから 木の柵で囲まれてるわけ 柵の外は 垂直の崖になってて 真下は海 落ちると上がってこれないくらいに 真下は波が複雑なんだ そこに飛び降りるわけ」

M 「ふーん そうなのか んで
?」

Mは釣り竿を置いて Tの話に食いついていた。

MとTは その話に夢中になったらしく 釣りをやらなくなっていたんだよ 何しにきたんだか・・・。

俺は そんな話を聞くのが嫌で 釣りに没頭してたんだ。

そんな俺をお構い無しに 2人の話は盛り上がり 怪談話になったんだ。

T 「あの灯台の上にさ 希に 青白い光がみえるんだって」

M 「青白い光?なんだそりゃ?」

K 「お前ら 釣りやれよ 全く・・・おっ?」

俺の浮きがピクピク 動き始めたんだ。

浮きが ぴちょんと水面に潜って 竿を持ち あわせた。

K 「よっ! おぉ〜引く引く!」

中々の引き具合に 大物が?!って思って リールを巻いている。

K 「M!タモ!」

M 「お おうっ!」

Mが 伸びるタモをシュルルルルと水面に落として 魚が見えるのを待つ。

K 「そろそろ 魚見えるかって・・・うわぁぁぁぁ!!」

魚が見えるかと 思ったら 何か水面にふわふわしたものが 見えてそれが 人の頭だった。

M 「どうした!? 普通の イシダイだぞ!」

K 「人の首だ!! 」

T 「はぁ?! よく見ろ! 良型のイシダイだろ!」

俺は もう一度 ラインの先きに付いている物を見ると ホントに良型のイシダイだった。

K 「えっ・・・イシダイだ・・・さっきは 人の顔だったぞ・・・?」

俺は目を擦り 何度見ても 首ではなく イシダイが水面にユラユラ漂っていた。

Mが タモでイシダイを上げると 40センチは超えてるだろう 大物だ。

K 「さっきの何だったんだろう・・・」

M 「首なんか釣れるわけないだろ」

T 「考えすぎなんだよ き・の・せ・い」

MとTは 何が面白いのか 笑っていた。

俺は おかしいなと思いながら イシダイを締め クーラーボックスに入れた。

蓋を閉め 立ち上がると Tが灯台の方を見て 口をパクパクさせていた。

K 「T どうした?」

T 「あれ・・・見てみろ・・・」

俺は Tが見ている方向を見てみると灯台の崖の所に 青白い何かがいた。

人型で ユラユラと揺らめいてる。

K 「Tの言ってたのは アレか!」

M 「マジかよ! 俺にも見える!」

T 「噂では聞いてたけど 生で見るのは初めてだ・・・」

3人共 灯台に釘付けになってた。

その青白い人型が スっと 海におちていく光景が3人の目に写った。

K 「落ちた!」

T 「見ろ! また 展望台に!」

M 「なんだこれ!怖ぇ・・・」

何度も何度も 落ちて海に飲まれていく。

幾度も幾度も・・・海に飲まれる。

そんな光景に見入っていると 後から 怒鳴り声がしたんだ。

お前達!何してる!!

K「えっ?!」

俺達は後ろを振り向くと 釣竿を持った おじさんが立っていた。

おじ 「そこで何やってんだ!」

突然怒鳴られ Tがおじさんに食ってかかる。

T 「急になんだよ! 釣りしてんだよ」

K 「落ち着けよ T あなたも 突然なんです?」

俺は Tとおじさんの間に入って仲裁したんだ。

おじ 「あっ すまない! この時間はここは 危ないんだ」

M 「危ない?どうして?」

おじ 「あそこに 灯台あるだろ?この時間 あそこの崖から 青白い人型みたいなのが飛び降りるんだけど それに魅入られると そっち連れてかれるぞ 俺の釣り仲間達も あれに魅入られて 死んでしまった・・・」

それを聞いた 俺達は 背筋がゾクッとした。

おじ 「悪いことは言わんから 早く帰れ」

俺達は そそくさと 竿とリールをしまい 帰り支度をしたんだ。

堤防を離れ 駐車場につくと 道具をTの車に詰め込み 走り去った。

それから 2日後くらいだったかな Tから連絡が来たんだ。

T 「K この前 灯台のある場所に釣りにいったじゃん?」

K 「ああ 行ったな どうした?」

T 「あそこで 遺体上がったよ あの怒鳴ってきたオヤジ」

Tのその発言に 俺はビックリした。

K 「マジかよ・・・俺達の代わりに連れてかれたのか・・・」

T 「聞いた話なんだけど あのオヤジ タチが悪いらしく良いポイントを 例の話をして 奪い取る常習犯らしいんだ」

K 「そうなのか それでウチらが帰ってから 釣りして 持ってかれたのか 自業自得だな」

T 「だな 悪い奴は栄えないって事よ 要件それだけだ じゃ!」

と言い Tは電話を一方的に切った。

これで 話は終です!