こんばんは! Kです。
Iと〇〇県の観光地に泊まりに言った時の話です。
旅行に行く 1ヶ月前の話。
I 「K」
K 「ん?どうしたの?」
Iは バックから 雑誌を取り出して見せてきたんだ。
そこには 〇〇県の観光地が特集されてた。
I 「1ヶ月後の連休に泊まりで行きたいんだけど どう?」
K 「そうだなぁ 最近一緒に出かけてないから 行こうか?」
そして、1ヶ月後に〇〇県の〇〇市の観光地に行く事になったんだ。
それから 1ヶ月が経ち 連休になり 約束の旅行に出発したんだ。
それが1ヶ月前の話 今 俺の愛車で走っているのだ。
車中 盛り上がる音楽を流しながら道中楽しんでた。
稀に見る Iのおめかしした姿に少しドキッとした。
普段は 薄くしか化粧してないのに 今日は バッチリ綺麗にお化粧していた。
そんな事を想いながら 目的地の温泉旅館に着いた。
K 「着いたよ I」
I 「やっと着いた!早く部屋に行こ!温泉入りたい!」
K 「分かった!分かった!引っ張るなって!」
いつもと違う Iに動揺しながらも嬉しかった。
2人で予約した部屋に通してもらい 浴衣に着替えて お茶を飲んでいた。
I 「たまにはいいね こういうのも 最近 Kは色々あって精神的に疲れてるだろうから 気が紛れたらいいなってさ」
K 「ありがとうな! 連休楽しもう!」
Iのたまに出る優しさに惚れた 普段はクールで男っぽい性格だからこのギャップに負けたんだ。
夜になり 2人で温泉に入りに行ったんだけど ここでも嫌な物をみてしてしまったんだよ。
露天風呂に入って 頭を洗ってる最中 ゾクッとしてしまった・・・いつもの悪寒っていうか 誰かに見られてる感じ。
俺は 頭を洗いながら 目にシャンプーが入るのも関わらず 薄目で 鏡を見ると 後方に温泉が映ってるんだけど そこに何かいた・・・。
温泉の真ん中に 顔が出ていた。
髪の毛がびっしょり濡れた中年男性だった。
ギロっと目を見開き 俺を睨みつけていた。
K 「ひっ!」
俺は ビックリしてしまい 早々に頭を洗い流して 温泉から脱衣場に飛び出した。
濡れてるにも関わらず 全裸で部屋に戻るわけに行かず パンツだけ履いて ダッシュで部屋に戻ったんだ。
部屋にたどり着くと Iが煎餅を食べながらテレビを見ていた。
I 「遅かったね?って 何その格好?」
K 「いきなり出やがった・・・」
I 「それよりまず 体拭いて 服きて?風邪ひくよ?」
と言われて 俺は身体を拭いて 浴衣に着替えた。
Iが入れてくれた お茶を飲みながら Iに説明する なんどIに説明するんだろうか・・・。
Iは 大丈夫だよと行ったんだ。
I 「大丈夫だよ 今はおじいちゃん達がKを悪い奴からまもってくれてるから 大丈夫」
K 「そっか じいちゃん達には申し訳ないな」
と言いながら お茶を飲む それからしばらくしてから 中居さんが 夕飯を運んできてくれていた。
中 「失礼します! 夕飯をお持ちしました。
K 「あっ!すみません」
料理が テーブルに運ばれてきた。
物凄く美味しそうな料理で 俺達は舌づつみをうっていた。
I 「美味しそう!K お酒も飲んでいい?」
K 「いいよ 好きなだけ呑んで? あの中居さん」
中居「はい お酒ですか? 日本酒に焼酎 ビール 梅酒がありますが いかがしますか?」
Iは中居さんに メニューを渡されて めくって見ている。
I 「んー 梅酒をボトルであと水と氷ください! Kは?」
K 「俺も梅酒でいいよ お願いします」
中居 「かしこまりました すぐに 持ってきますね」
と言い 中居さんが部屋から出て言った。
楽しい食事と美味しい酒を飲みながら夕飯を楽しんでいた。
食事が終わると 2人の時間をすごしていたんだ。
そして、夜も深くなり酒も入ってるせいか 2人して眠くなってしまい 敷いてある布団に 潜り込んで ふわふわする感覚の中 目を閉じた。
それから 暫く経って Iの寝息が聞こえてきて 俺もまどろんでいると 不意に寝てたはずの Iが呟いた。
I 「あっ 来たね」
K 「びっくりした! 起きてたの?」
I 「 来るよ」
その瞬間 天井やら壁やらが 何かで叩く音が部屋に響いた。
バシッ・・・バシッ・・・ピシッ・・・ピシッ・・・
K 「うわぁ・・・」
I 「 このラップ音 件の中年男性が出してるね 多分 Kが見た奴だとおもう」
Iがそう言うと ラップ音が激しくなった。
バァン!バァン!ベシィッ!
I 「この中年男性は 多分の旅館の関係だね この旅館に物凄く恨みを持ってるみたい」
K 「恨み?ああ・・・ そこに居るね」
俺の視線の先に 怒りの表情をした 中年男性が居た。
中年男性の特徴は 髪の毛が薄くて 目がつり目で痩せ型の男だった。
そんな中年男性は 俺達の布団の周りをぐるぐる回ってたんだ 何かを呟きながら。
のろしてやる・・・のろしてやる・・・(陰陽道で呪い殺してやるという意味)
のろしてやる・・・のろしてやる・・・あの女将が憎い・・・
と ずっとのろしてやると呟きながら ぐるぐる俺達の周りを回ってた。
K 「なぁ・・・のろしてやるって何・・・?」
I 「のろしてやるってのは 陰陽道の呪い殺してやるって意味だよ・・・この霊は不味いかも・・・今まで以上に憎しみと恨みが強い」
強いIでも 今回は少し 普通じゃなくて 怖がっていた。
そう話してる途中でも のろしてやると呟かれてた。
I 「見なかった聞かなかった事にして寝よ?うちらじゃどうにもなんないし 触らぬ神に祟りなしだよ」
そういうや否や Iが掛け布団を頭からかぶって寝てしまった。
俺も 掛け布団を頭からかぶって無理やり寝たんだ。
そして次の日 俺達は旅館の女将を呼び出した。
暫くすると ドアをノックされ 失礼しますとこの旅館の女将が入ってきた。
女将 「どのような用ですか?」
その女将は 物腰柔らかで笑顔を絶やさない 物凄く綺麗な人なんだよ。
こんな人が 物凄い怒りと恨みを買ったのか・・・。
I 「つかぬ事をお聞きしますが 女将さんは こんな方ご存知ですか? 髪の毛が薄くて つり目で痩せ型の中年男性しってますか?」
女将 「・・・ッ」
K 「知ってるんですね? 昨日 俺達の前に現れましたよ」
俺達がそう言うと その女将は泣きそうになっていた。
嬉し泣きでなくて ただただ 恐怖で泣きそうになっていた。
I 「私達の 布団の周りを のろしてやる のろしてやると呟きながら ぐるぐる回ってました そして 女将を許さないと呟いてました」
女将 「そうですか・・・それは 私の元夫です・・・昨年亡くなりまして 私はあの人を裏切ってしまったんです 他の男性と不倫をしてしまい それが夫に知られて 夫は鬱になり 自殺してしまいました・・・ 朝 大浴場の掃除をやりに行った 中居が発見しまして 浴槽に浮いていたそうです・・・」
俺達は 女将の話を黙って聞いてたんだけど これ以上入り込むのは 女将さんに悪いから それ以上聞くことを辞めようとしたんだが 女将から 続きを話し始めた。
女将 「あの人は 私を許してないんですね・・・当たり前ですね・・・」
女将さんは 俯いて 嗚咽し始めた。
I 「元旦那さんに 謝ってみたらどうかな?」
K 「そうだね 誠心誠意謝罪すれば」
女将 「はい・・・そうですね」
K 「それなら 今日の夜 俺達の部屋に来て寝てください」
そう約束して 女将さんは仕事に戻って行った。
そして 夜になり 夕飯も終えて 寝る準備をしている時に 女将さんが 部屋にやってきた。
女将 「失礼します」
日中よりは 女将さんは立ち直っていたようだ 腹を決めたのだろう。
K 「どうぞ! 布団用意しといたんで」
女将 「すみません! ありがとうございます!」
女将さんは 着物じゃなくて パジャマで現れた。
俺達と女将さんは 布団に潜り込み 眠りについたんだ。
そして 夜も更け寝静まり 静かになると Iが呟いた。
I 「あっ 来る!」
K 「女将さん 起きてください」
女将 「んっ・・・はい・・・」
パシッ・・・パシッ・・・ピシッ・・・
女将 「なんですか!これ!?」
女将はおののいて 怖がっていた。
バシッ!バシッ!バァン!バシッ!
女将 「ひっ!」
K 「怖がったらダメです 気を強くもってください そろそろ出ますよ」
ラップ音がなくなった時 すうっと 俺達の前にその元旦那さんが現れた。
霊「見つけた・・・」
女将 「そこにいるの?あなた?」
女将は 見えないのか 周りを見ている。
I 「女将さん あなたの目の前に居ます」
女将 「見えなくて・・・ あなた・・・ごめんなさい・・・」
女将は 心から懺悔して謝っていた。
霊 「のろしてやる・・・のろしてやる・・・」
その元旦那だった霊は スーッと女将の目の前に立ち 両手で首を絞め始めた。
女将 「ゲホゲホ! かはっ!くっ!苦しい!」
女将は 首を押さえて 苦しさで暴れ始めた。
I 「やっぱりダメだったか! 」
K 「女将さん!」
俺達は 女将さんを押さえつけようとしたが 女性とは思えない力で暴れている。
霊は 手を緩めず絞め続けていた。
女将の顔色が 段々と真っ青になってきていて もうダメかと思ったその時 ドアが勢い良く開いた。
?? 「やめなさい!」
K 「あっ!!」
I 「先輩!なんで?」
住職 「そんな事は後! この人を殺させる訳には行かない!」
住職は 手を合わせて いつもの 般若心経を唱え始めたんだ

