からない薬剤とかの臭いとカビ臭が混じった臭いでむせ返りそうだ。

K「うっ・・・すごい臭い」

M「地下は あの理科準備室の中にあるんだ」

Mは 理科準備室のドアノブを掴み回す。

ガチャ・・・ガチャガチャ

M「鍵がかかってる・・・何で ご丁寧に鍵なんかかけてんだよ!」

K「鍵が必要か M 鍵はどこに有るんだ?」

M「学校中の鍵は 職員室にあるはず」

K「行くしかないな 来る最中に職員室あったから 行こう!」

俺達は 鍵を取りに1度職員室に向かう事になったんだ。

理科室から 出ると 突然くすくす笑う声が聞こえたんだ。

「くすくす・・・くすくす・・・」

K「なんだ?!」

I「あれ!!」

Iが指さす方向を見ると 件の○○が中に浮いていて 俯きながら くすくす笑ってる。

M「君は ○○ちゃんか?」

Mが ○○に話しかけるんだけど 俯きくすくす笑ってる。

すると 俯いた顔がゆっくりと 上がってきた。

俺達はその顔を見た途端に 卒倒しそうになったんだ。

○○の顔は 真っ白で目と口が ぽっかり穴が空いた様に黒くなってるんだ。

そして ○○はこんな事を言ったんだ。

○○「わたしを見つけて・・・じゃないとここから出さない・・・」

そして すぅーっと消えたんだ。

K「やっぱり あの子の仕業だったのか・・・」

M「取り敢えず 職員室に行こうぜ 鍵を取りに行かないと」

俺達は 職員室に向かって歩き始めた。

職員室は 理科室から まっすぐ歩いて 右に曲がり 部屋を3つ通り過ぎた場所にある。

職員室にたどり着き 俺は ドアを開けて 見渡すと壁にキーボックスらしきボックスを見つけた。

K「この中にあるのか? 」

M「タグに書いてあるはず」

カチンとロックを外してキィィ・・・とキーボックスを開けると 沢山鍵が有るんだ。

懐中電灯の光を当てながら探す。

カチャカチャ・・・カチャカチャ・・・

K「ん?これだな 理科準備室の鍵」

キーボックスの引っ掛けておくフックから鍵を取り I達の方を振り向いて さぁ行こう!と職員室を出たんだ。

職員室を出て 来た道を戻り 理科準備室の鍵を鍵穴に差し込み鍵を回す。

カチッ・・・ ギィィィ・・・

K「開いた!うっ・・・この臭い」

準備室を開けた途端鼻を突く異様な臭い 理科室に入った時多少この臭いしてたが 臭いの元はここか。

M「この匂いって・・・」

I「うっ・・・ゲホゲホ・・・」

Iは この臭いに耐えられず 咳き込んでた。

K「I 大丈夫?この先 もっと臭いきつくなると思うから無理しないでよ?」

I「うっ・・・何とか大丈夫・・・」

Iは ハンカチを取り出して 鼻と口を押さえた。

俺はIを気遣いながら 地下へと続く床に設置してある扉を開けると 下へと降りる階段があったんだ。

やっぱりこの中から 異臭が臭ってくる。

K「狭いから 俺が見てくるよ」

M「大丈夫か なんかあったら直ぐにいくから」

I「気をつけてね・・・」

2人を置いて 俺は地下へと潜って行った。

コツ・・・コツ・・・コツ・・・コツ・・・

階段を降りる最中 クモの巣に引っかかり多少びっくりしながらも 地下室に降りたんだ。

周りをライトで照らすと 色んな薬剤やら 標本やらが並べられてた。

K「新校舎に持ってかなかったのか?」

地下室は 少し広めで 棚が何個もあり 懐中電灯で照らしながら探索すると 1番奥に 俺達が探していたものがあったんだ。

懐中電灯の光を当てると 床に仰向けの状態の白骨化した子供の遺体があった。

上着の胸の辺りに 名札があったんだ。

見てみると 下の名前が ○○だった。

あとIとMが言うように 上は水色のTシャツで下は白のスカートだった だったんだが年月が経過し 色んなものを吸った スカートは 赤黒くなってたが 辛うじて白だとわかったんだ。

K「これが ○○か・・・可哀想に・・・んっ?壁に何か書いてある?」

壁に光を当てると 赤い文字で 助けてとか 出られないとか ここから出してとか お腹空いた・・・とか 死にたくないとか色んな事が書かれてた。

あまりの無残さに 俺は悲しくなり泣きそうになってた。

まだ 年端も行かない 女の子がこんなところに閉じ込められ 飲み物も食べ物も無く 苦しみに苦しみ抜き 果てて行ったと思うと辛かった。

俺は 大きな声で IとMを呼んだんだ。

K「おーーーい!!来てくれ!!」

俺が呼ぶと 階段を降りてくる 2人の足音がしたんだ。

コツコツコツ・・・

2人が姿を見せると 俺は2人に○○の亡骸を見せたんだ。

M「やっぱり・・・○○ちゃんか・・・」

I「可哀想に・・・」

K「壁にさ 色んなことを書いてあるんだよ・・・」

俺は 光を壁に当てると IとMは驚いた。

I「辛かったんだろうね・・・一人ぼっちで・・・」

その時 俺達の背後から声がしたんだ。

「やっと・・・見つけてもらえた・・・」

俺達が振り向くと そこには ○○が立ってたんだ。

その時 俺達の頭の中に映像が流れてきた。

K「うっ・・・○○の記憶か・・・?」

俺の頭にこんな映像が流れてきたんだ。

ある女の子が 小太りの男子にいじめられてる映像だ。

ものを隠したりとか 物に当たるような チンケないじめじゃなかったんだ。

髪を引っ張ったり 叩いたり足を引っ掛けたりする 肉体的いじめで。

その光景を空中から見てる感じだったんだ。

悔しくて痛くてだろう ○○はしゃがんで泣いているようだ。

K「酷いやつだな・・・あいつ」

俺は ○○を見てると 1人の男子が来たんだ。

K「ん?見覚えあるな・・・」

まだ子供だが 顔立ちがMそっくりだったんだ。

Mそっくりな男子は 泣く○○の横に座ったんだ。

その男子は 何かを○○に話しかけてるようだった。

泣く○○は 顔を上げて 男子に話しかけてる。

俺は 2人の近くに移動して 話を聞くことにしたんだ。

○○「Mくん・・・」

やっぱり この男子はMだったんだ。

Mは こんな事を ○○に言ったんだ。

M「あいつら ひでぇよな 女に手を上げるなんて 弱い男がすることだ 俺は ○○の味方だよ」

と Mが身体中むず痒くなるような事を言うと ○○は 泣き顔でニコッと笑った所で 場面が変わったんだ。

視界が暗くなり 再び光が戻ると今度は クラスで何かを決めてる所だ。

K「これはまさか Mが話してくれた ○○が行方不明になる直前の・・・」

その光景は クラスの黒板に 何して遊ぶか多数決で決めてる最中だった。

黒板の前には 学級委員長と書記らしき男女の生徒が居るんだ。

リーダーの男子が 隠れんぼに皆 に票を入れろと言うと 皆でうなづくんだ 後の仕返しが怖いのだろう。

学級委員長が 隠れんぼがいい人!と言うと Mと○○以外全員手を上げたんだ。

こんなの多数決なんかじゃないと思ってたら Mが動いたんだ。

Mだけは そいつに立ち向かってた。

M「俺は野球がしたい! 」

黒板に野球に正の字上の1本引かれた。

隠れんぼは正の字が何個も書かれてた。

これは決まったようなもので 案の定 隠れんぼに決まった。

俺は ○○に目をやると 俯いて震えていた。

それから 時間が飛び 黒板には 土曜日になってた。

重要ではない記憶は飛ぶらしい。

それで 午前中の授業を終えた子供達は 皆校庭に出たんだ。

暫くすると Mとリーダーが口論してるんだ これはMの話の通りだ。

そして 鬼を決めるジャンケンをしたんだ。

ジャーンケーン・・・ポン!

勝った子達は その場から離れ まけたこたちか負けた子達がふたたひ再びジャンケンをしてるんだ。

そして 鬼は Mの記憶の通り いじめっ子リーダーの取り巻きの1人が鬼になった。

K「この後か・・・真相が分かるのは」

そして 鬼が木の真正面に立ち目を隠して100数え始めた。

男子「いーち!にー!さーん!」

カウントが始まると 鬼以外のクラス全員が蜘蛛の子を散らすように四方八方隠れ場所を探しに走ってくんだ。

俺は ○○行く方へ 強制的に移動するみたいだ。

K「ここまでは Mの話と同じ・・・この後だ」

○○は 校舎に入り 隠れられる場所を探して 理科室に入ってたんだ。

それで ○○は 理科準備室のドアを開けたんだ。

先生が鍵をかけ忘れたのか 開いてしまい ○○は中に入っていったんだ。

これは 先生の責任もあるんじゃないかと思いつつ ○○の行動を見る。

○○「ここなら・・・」

カチッ・・・ギィィィ!

○○は 四角形の床の扉を開け 階段を降りてく最中 開けたままだと見つかると思ったのだろう 扉を閉めたんだ。

ギィィィ・・・ガチャン!

そして ○○は 空間の奥へと歩いていく。

壁に寄りかかるように座る。

それなら 何分何時間たっただろうか ○○は眠ってしまった。

それから しばらく経ち ○○が目覚めたんだ。

○○「んんぅ・・・あれ・・・ねちゃってた」

○○は 目を擦りながら 立ち上がる。

階段を登り 様子を見ようとしてるようだ。

階段を登り 両手で扉を上げる。

○○「あれ・・・開かない・・・?」

何度も何度も力いっぱいあげようと試みてるんだ。

でも開かない この扉は裏からはあかないようだ・・・。

○○は 焦りを隠せずに 扉をバンバン叩くんだ。

バンバンバンバンバンバン!

○○「誰か!たすけてーーー!誰か!!」

バンバンバンバンバンバン!

○○は大声で叫びながら バンバン叩いて助けを求めたが 誰も助けにこなかった・・・っていうか 来れなかったんだ。

いくら叩いても 外にはそれ程聞こえてない。

それにもう 隠れんぼはとっくの昔に終わってしまっていた。

そして ○○を皆が探し始めていた。

皆の苦労も虚しく 見つけられず 生徒と先生達は 警察に任せて帰ってしまったのだ。

警察も至る所を調べたが見つけられず 捜査を誘拐に切り替えて捜査し始めた。

そして・・・ 廃校になるこの小学校には人が居なくなったんだ。

地下室に居る この○○を除いて。

K「そういう事だったのか・・・」

俺は 必死に助けを呼ぶ○○を見てる事しかできないんだ。

それから また時は進み 目の前には 元気の無い○○が横たわっていた。

まだ動ける時に書いたであろう 赤い文字で 助けて・・・お腹空いた・・・ここから出して・・・出られない・・・死にたくない・・・ が壁や床に無数に書かれていた。

○○は げっそりとやせ細り息も絶え絶えで ○○の命は風前の灯火だった。

○○「お・・・か・・・あ・・・さ・・・ん・・・」

と小さな消えそうな声で一言そう言って ○○は息を引き取った・・・。

○○の死を見届けた時 俺の意識は 覚醒したんだ。

K「はっ・・・!今のは・・・」

I「あんまりだよ・・・この子 あんまりにも可哀想過ぎる」

M「○○ こういう事になってたなんて 知らなかった・・・」

俺達は その○○の亡骸を見ながら泣いたんだ。

そして 俺達は 警察に通報して 数十年ぶりに ○○は解放されたんだ。

解放された事は 良い事だけど まだ○○の恨みの解決にはなっていなかったんだ。

その話はまたの機会にしましょう。

以上です。