こんばんは!Kです!

今回は 以前話した 単車と○○池とライダーの後日談です。

後日談と言っても 少し長くなります。

RF400を買ってから 丁度2年たった頃かな? 単車の調子がすこぶる悪く 買い替えを考えてたんだよ。

直しても壊れるを繰り返して維持的に無理になったんだ。

知り合いのバイク屋に 処分を任せたんだ。

その時 バイク屋の親父がこんな事を行ってきた。

親父「Kさぁ 掘り出し物あるんだけど どうだ?」

K「掘り出し物?なにそれ?」

親父「知り合いからさ マッハIII手に入ったんだ 真紅のマッハ 」

それを聞いた時 俺の脳裏に あの時記憶が蘇った。

K「えっ・・・?真紅のマッハ?」

親父「見てみるか? 直してるけど 速いぞ?」

俺は そのマッハの経緯をしってるから 断ろうと思ったが 脳が考えてる事と 口が発した言葉が違った。

K「見せてよ」

親父「んじゃ 着いてきな 倉庫にあるから」

俺は 少し焦りつつ 親父の後ろをついて行ったんだ。

何故考えと 真逆な事を俺は言ったんだ?。

不思議に思いながらも 倉庫の前に着くと 親父が鍵を開けて トビラを開いたんだ。

倉庫の中には 親父の趣味で 売り物じゃない 旧車が並んでた。

K「うわぁ・・・名車ばかり」

親父「俺の趣味でな それよりこれだよ」

親父が ある単車にかけられた シートを剥がすと あの時とは大分変わってたが あの時のマッハだった。

前話では話してないが ハンドルは アップハンドルからセパレートハンドルに変えられ マフラーは 集合チャンバーから3本出しチャンバーに変えられてた。

親父「どうだ? 綺麗だろ? Kになら 安く譲ってやる」

俺は心の中で 断らないといけないと考えてるがまたもや 口から出たのは真逆の言葉だった。

K「いくら?」

親父「これ そこらじゅう修復歴あるから 30で良いぞ?」

K「分かったよ 即金で払うよ」

俺の意思と反して このマッハを買ってしまったんだ。


それから 数週間たって バイク屋の親父から 電話が来たんだ。

K「もしもし 親父さん?」

親父「ああ マッハ納車できるぞ? 」

K「今日の夕方に取りに行くよ」

と言い電話を切ったんだが なぜなんだ? 俺はあのマッハ欲しくないのに なぜ 買ったんだ?。

俺はおかしくなったのかと 少しパニックになったが 何とか落ち着かせた。

こんな時は Mに相談してみようと思い Mに電話したんだ。

♪〜♪〜♪〜

Mお気に入りの 某女性アイドルグループの歌が流れた。

暫く その歌を繰り返し聞いていると 歌が止まり Mが出たんだ。

M「どうした?何かあった?」

K「M あのマッハ覚えてる?」

M「えっ? マッハ? 覚えてるけどどうした?」

俺は 今の状況をMに説明したんだ。

M「マジで?なんで買ったんだよ? いわく付きのマッハ」

K「何かおかしくてさ 断ろうとしたんだが 買うって言葉が 思いに反して出たんだよ・・・」

そう言うと Mはそれはおかしい あのライダーに取り憑かれてんじゃないか?と言われた。

多分そうなんだろうなぁ・・・絶対に何かおかしいんだよ。

M「マッハ乗るなら気をつけて乗った方が良いかもな・・・下手すると連れてかれるぞ?」

K「分かった あまり乗らない様にするよ 忙しい時に悪かった それじゃ」

M「ああ また何かあったら 連絡くれな?」

分かったと言い 俺は電話を切ったんだ。

それから 夕方まで仕事を頑張り 納車の夕方になり 同僚に送ってもらいバイク屋に向かったんだ。

バイク屋に着くと 店の前に 真紅のマッハが置いてあった。

ピカピカに磨かれ そのマッハだけ 異様な雰囲気を醸し出してた。

気にしすぎかもしれないが・・・。

そして 店内に入ると 親父が待っていた。

親父「おっ 来たな?仕事おつかれさん! もう何時でも走り出せるぞ?」

K「分かったよ ありがとう 親父さん」

乗り気では無かったが 親父さんに悪いから 普通に接したんだ。

親父「跨ってみな?」

K「うん」

俺は マッハに跨ると不思議な感覚を感じた。

何故か 初めて乗るのにしっくりくるんだ。

昔から乗ってた様な感覚に囚われた。

身体が勝手に キーをONにし キックに足を乗せて キックを下げた。

カシュ・・・カシュ・・・ ブァビィィンンンンン!!パランパランパランパラン

そのサウンドを聞いた途端 走りたくなってしまった。

K「少し走りに行くよ また来るよ」

親父「2ストはドッカン加速だから気をつけろよ?あと 調子悪くなったら直ぐに持ってこいよ?」

俺は 分かったと言い ギアを1速に入れ クラッチを繋いで走り出した。

ブァビン!ブァビィィンンンンン!!

スタート直後から 物凄い加速が俺を襲った。

身体が 後ろに飛ばされる加速感 4ストには無い加速感 2スト好きの気持ちが分かった。

何気なく走ってたら 何故か あの○○池に来てたんだ。

K「なんでここに居るんだ?俺は? 帰ろ・・・」

帰ろうとした時 俺の耳元で何か言われたんだ。

「走ってくれ・・・走ってくれ・・・」

K「何だこれ・・・やっぱり俺についてきたな・・・」

走り出すまで 耳元で走ってくれ・・・走ってくれ・・・と聞こえ続けたんだ。

そのあと こう聞こえたんだ。

「もう一度生身で 走りたい・・・」

その言葉を聞いて 俺は亡くなったライダーは 霊体ではなく生身で走りたかったんだと分かった。

K「ふぅ・・・仕方ないな これで成仏できるなら やってやるか!」

俺は携帯を取り出して MとTを呼び出した。

2人とも 暇らしく分かったすぐ行くと言ってくれて その30分後に来たんだ。

K「悪いな ちょい付き合ってくれよ」

T「俺達は全開で走ればいいんだな?」

M「分かった KもTも気をつけろよ?」

K「M お前もな! んじゃさっさとやるか! 行くぞ!」

俺達は 駐車場から出て 横に並んだんだ。

そして 走り出す 俺のマッハは 甲高い咆哮を上げ 軽くウイリーして走り出した。

ブァビィィンンンンン!!

フォオオオオオン!!

カオァアアアアアア!!

目前にヘアピンが見えてきた 減速して車体を寝かして曲がっていく。

今のバイクと違って タイヤが細いせいか コーナリング中にズリズリとケツが滑る。

K「これは・・・グリップ無さすぎ 直線番長かよ!くっ!」

RFと同じ走り方は出来ず コーナーではスロットル半開にしたんだ。

後ろから M達が追い抜こうと狙ってた。

ヘアピンを抜けて フルスロットルに開ける 後方に白煙を撒き散らし 激加速する。

フロントが軽く上がり ストレートを駆け抜けた。

次はS字コーナー ポイントをちゃんと通過して 走り抜けた。

そして 何周かした時 2ストサウンドが轟くなか 耳元で こう聞こえたんだ。

「ありがとう・・・これで思い残す事も無くなった こいつと一緒に行くよ」

と言った途端 マッハがガボっき始めた。

ブァビィィンンンンン!!カボ・・・ガボガボ・・・

そして エンジンからガチャ!ガラガラと異音がして ケツがロックして 横滑りしたんだ。

ギャギャギャギャ!

俺は 逆ハンを切り転倒しないよ様にしたんだ。

俺の目線の先 太い大木が見えたんだ。

K「うわっ!やばい!」

このスピードじゃあの木に激突してしまう。

もう止めることは出来ないと判断し 俺はマッハを放棄して マッハから離れた。

転がりながら 何とか止まったんだが マッハはそのまま 大木に突っ込んで炎上し始めた。

このままでは山火事になると 俺達は3人でマッハを道路まで引っ張り出した瞬間にガソリンに火がつき 激しく燃え上がった。

ゴウゴウと燃えるマッハを見ながら 消防に電話したんだ。

その後 消防が火をけして 俺達は こっぴどく叱られたんだが。

そんなのは気にならなかった あのライダーがマッハも一緒に行ったんだなと思ってたからだ。

今頃 俺達には分からない場所で走ってるんだろうなと思い俺達はうちに帰ったんだ。

それ以降 この○○池には ライダーの霊は出なくなった。

以上です