こんばんは!Kです!

今回は 連休中に皆とI所有の旧家で宴会をやった時に起きた出来事です。

ではどうぞ!

何月だったかな? そこまでは覚えてないが Iの実家で呑み会を開いたんだ。

MとTと Iで 料理はTが作ってくれたんだ。

テーブルの上には Tが腕によりをかけた 料理が並んでた。

酒は 数種類持ち合わせで集まり 皆好きな酒をコップにつぎ。

俺は梅酒ロックでMとTはビールで Iはチューハイをコップに注いでた。

K「それじゃ!お疲れ様!カンパーイ!!」

皆で 乾杯をして 俺は梅酒を飲み干したんだ。

K「くーーっ!!うめーーっ!」

I「これも 美味しいよ!」

T「かーーっ!やっぱ ビールだろ!」

Mは Tに賛同してるようで うなづいてたんだ。

料理にも手を伸ばして 食べながら呑み 皆楽しそうに各々楽しんでる。

それから 暫くして宴会も縁もたけなわになり 俺達は酔っぱらい 床に大の字で寝たんだ。

Iは チューハイを飲んでたせいかそこまで酔わずに俺達の世話をしてたんだ。

I「呑み過ぎ!もう!」

Iは 3人分のタオルケットを持ってきて 俺達に掛けてくれたんだ。

K「I ありがとう」

I「うん 私は部屋で寝るからね?」

俺は分かったと言い 再び眠りについたんだけど 日をまたぐ時 俺の前に現れたんだ。

何かって?いつものだよ でも今回のは 違ったんだ。

深夜0時 俺はある気配で目が覚めたんだ。

ゾクッ・・・

あっ 出たなと思い 薄目を開けると お茶の間の端の方で おかっぱ頭で真っ赤な着物を着た小さな女の子が鞠つきをして遊んでる姿だった。

女の子は 鞠を弾ませながら楽しそうに遊んでるんだ。

俺は その光景を怖いって言うより微笑ましく見てたんだ。

女の子のついてた鞠が ポーンとあらぬ方へ弾んで飛んだ。

女の子は 鞠を追っかけ しゃがんで鞠を取った。

そして 再び鞠つきを始めるんだ。

ポンポンと鞠が跳ねる 俺はずっと見てたんだよ そしたら 女の子が俺の視線に気付いたんだ。

見られたと思ったのか 女の子はすぅーっと消えたんだ。

K「なんだったんだ? 今の」

と思いながら再び目を瞑ったんだ。

そして 次の日 の夜 俺は昨日の事が気にかかり また リビングで寝る事にした。

ちなみに MとТとIは 別の部屋で寝ると言い 各自の部屋に行ったんだ。

お茶の間のソファーに横になり 現れるのを待った。

また 深夜0時に再び おかっぱ頭の女の子が現れた。

昨日と同じふうに 鞠をついて遊んでる。

この子は 生きてる人間では無いと理解したんだ。

今日は思いっきって 女の子に話しかけてみようかと思ってたんだ。

俺は 女の子に話し掛けた。

K「あのさ・・・」

するの 女の子はビクッとして こちらを振り向いた。

K「怖がらなくていいよ 鞠で遊んでて?」

女の子「お兄ちゃん 私が見えるの・・・?」

K「見えるよ ハッキリとね」

その女の子は ビックリしたようで 少し固まって居たが また 鞠つきを始めたんだ。

ポン・・・ポン・・・

楽しそうにしているが 怖いのはこの後だった。

再びゾクッとしたんだ 女の子の方も 鞠つくのをやめたんだ。

俺と女の子は ある一点を見つめてるんだ。

カーテンに月の光が当っていて そのカーテンを真正面に見て 右の端に何かの影が映った。

唾をゆっくりと飲み込むと 髪を前に垂らした様な女の影だった。

K「Iか?」

女の子「ちがう・・・これは・・・
この家に災いをもたらすもの」

K「災い?何で?」

女の子「お兄ちゃん 霊の事分かるでしょ? お兄ちゃんとお姉ちゃんの波長がアレの波長が合ったみたい」

俺は マジかと心で叫び身構えたんだよ。

すると 部屋の中が揺れ始めた。

地震と言うよりは 振動に近い感じ。

K「何だこれ!」

女の子「この家には悪さはさせない」

と 女の子は 何かを唱え始めた。

カーテン越しの 女の霊は バンバンと両手で窓ガラスを叩いているんだ。

バンバン!バンバン!

K「うわーー!入ってくる!」

女の子「大丈夫だよ アレはここには入れないから 安心してね!」

と 女の子はニカッと笑ったんだ。

ひたすら 女の霊は 入ろうとしてバンバン叩く。

バンバン!バンバン!

女の霊は いつまでもしつこく叩いているもんだから 女の子が怒ったみたいだ。

女の子「もう!しつこい! このまま去れば 酷いことしなくて済んだのに!」

と 女の子は 声を上げ カーテンをすり抜け 外に出たんだ。

すると 一瞬で女の霊が消えたんだ。


そこで俺の意識は飛び朝を迎えた。

目を覚まし 周りを見渡しても 昨日のお茶の間そのものだった。

K「夢か・・・めちゃくちゃ怖かったなぁ」

I「起きた? MとTは用事あるからって帰ったよ」

茶の間のテーブルに お茶を飲んでるIが居る。

俺は ソファーから降りて Iの正面に座布団を持ってきて座る。

すると Iがお茶を入れてくれてそれを飲みながら昨日の出来事を話したんだ。

K「ズズっ・・・あのさ 昨日 俺茶の間で寝たじゃん?」

I 「うん」

K「夢だと思うんだけど おかっぱ頭の赤い着物でさ 鞠で遊んでたんだよ・・・ズズっ」

それを聞いた Iは何か思い当たる節があったのかこんな事を言った。

I「おかっぱ頭の赤い着物着た女の子ねぇ・・・ああ Kも見たんだね ちょっと着いてきて?」

K「えっ?どこ行くの?」

俺とIは茶の間を出て 廊下を歩いて ある部屋の前に立ったんだけど ここは仏間らしく 中に入ると 広い部屋 目の前に 大きい仏壇が接地してあり 左右の壁に歴代の祖先の遺影がかけられてるんだ。

旧家なだけあって 仏壇も豪華絢爛(ごうかけんらん)で凄かった。

それで Iが 1枚の大きな絵の所に立ったんだ。

I「これじゃない?Kが見た女の子」

そこには おかっぱ頭で赤っぽい着物を着た 鞠を大事そうに持った 女の子の絵が書かれていた。

K「これだ・・・あの子と瓜二つ I この人って?」

I「私の曾祖母の小さい頃の絵なんだけど 曾祖母は 村で唯一の霊感ある人だったらしく 私もその血を引いてるみたい」

とIは 少し困りながら 話したんだよ。

I曰く 曾祖母から祖母 母 私と 遺伝的に受け継がれたっぽいって。

K「Iの家系は 霊感持ちだったんだなぁ」

I「話戻すけど Kの夢で この家に悪さをさせないって言うなら 曾祖母は この家の守り神になったのね」

そう言いながら Iは曾祖母の絵をみていたんだ。

そして 俺達の連休は終わり Iの実家から出て お互いの家に帰ったんだ。

Iが言うには ちょくちょく帰ってこようと思うって言ってた。

この旧家を1人で守っている曾祖母が寂しがらないようにと。

以上です!