を買って ゴクゴクと飲み干した。

K 「はぁ・・・たまったもんじゃない ナビ壊したから社長にどやされるな」

今回の件は 非常に追い込まれてたんだ。

道路脇の縁石に腰掛けて タバコを取り出して吸い始めたんだ。

K「ふぅ・・・Т まだ来ないのか?」

すると ポケットにいれておいた携帯がなったんだ。

ピリリ・・・ピリリ・・・

K「誰からだ?」

ポケットから 携帯を取り出し 画面を見ると Iだったんだ。

通話ボタンを押して出る。

I「もしもし?K?」

K「どうしたんだ・・・?」

I「さっきから 胸騒ぎがしててね Kの身に何かあったのかなって思って」

Iは心配そうに話すんだよ 俺は Iに今の現状報告をしたんだ。

I「先輩の所に行こう? トラック置いたら 私の家まできて?」

K「分かった・・・住職さんに連絡取っといて?」

I「うん 電話しとく Kは気をつけて帰ってきなよ?また後でね?」

と言い電話を切ったんだ。

それから 数十分後 1台のトラックが俺のトラックの後ろについたんだ。

Тのトラックだ Тが車から降りると駆け寄って来た。

Т「大丈夫か?」

K「大丈夫じゃないよ・・・もう最悪だ・・・」

でも 1人で居るよりは大分安心できる。

そして俺とТは 車庫に戻るために トラックに乗り込み走り出したんだ。

走り出したと同時に Тから電話がかかってきた。

Тなりに 俺に気を使ってるらしい。

Т「明日は どこ行くんだ?」

K「ああ メール来てるな えっとな ○○市と○○市だな Тは?」

Т「俺は ○○市と○○区 Kの配車最高じゃん」

そんな話をしながら車庫まで走っていったんだ。

そして トラックから車に乗り換えて Тと別れてIの家に向かったんだ。

運転中 ルームミラーをちらっと見るとやっぱり俺の頭の後ろから 半分黒いモヤ見えたんだ。

K「やっぱり居るか・・・早く住職の所に行かないと」

と 車を飛ばして 寺に向かったんだ。

国道をひた走り 国道をそれ山道に入りしばらく走ると寺が見えてきたんだ。

車を寺の駐車場に停めて 住職の居る寺に走って向かったんだ。

お寺の門を潜ると 入口に住職が待ってた。

住職「待ってたわよ?さっ入って?」

K「はい・・・ よろしくお願します」

俺は 住職の後ろを歩き 本堂に向かったんだ。

本堂に着くと 住職は 御本尊の前に座ったんだ。

そして 般若心経を唱え始めた。

住職「仏説 摩訶般若波羅蜜経・・・」

俺も手を合わせて 心で般若心経を唱えたんだ。

一通り 住職がお経を唱え終わると こちらに向き直り 話し始めた。

住職「貴方は何故 この方に取り付いているのですか?」

そう問うと 俺の後ろから 黒モヤが俺と住職の間に現れたんだ。

邪悪なものを 俺も住職も感じてたんだ。

苦しくなるくらい禍々しい感じだ。

霊を見て 住職が何が腑に落ちないのか 首をかしげている。

K「どうしたんですか?」

住職 「この霊おかしいのよ」

K「おかしい?何故です?」

住職「亡くなってすぐに ここまで禍々しくならないのよ 普通は 時間と強い恨みをを経て怨霊や悪霊になっていくんだけど こんな短時間では ならないのよ」

と言い 住職は霊に話しかけた。

住職「貴方は 事故現場で亡くなったバイクの方ではありませんね?」

それを言うと その霊は 話し始めた。

「あの事故も俺がやった・・・俺一人じゃ寂しい・・・連れてった」

住職「罪もない人を連れていくのはやめなさい」

「生きてる奴が 恨めしい・・・憎い・・・生きてる奴 のろしてやる・・・」

と 黒いモヤの周りが 気持ち悪いくらい歪んでいたんだ。

住職「ここで 怒っても無駄よ? 御本尊様の前では力が出ないでしょう?」

よく見ると 黒いモヤの周りの歪みはそれ以上広がってないんだ。

K 「さっきより 勢いが無くなってる・・・」

「ギャァァァ!! 何かが吸い取られていく・・・あの仏像か・・・憎いぃ!!」

住職「さぁ どちらか選びなさい! このまま抗って 消滅するか 仏様について行くか!選びなさい!」

すると住職は 手を合わせて 黒いモヤに向かって お経を唱え始めたんだ。

お経を唱え始めると 黒いモヤの様子がおかしくなった。

もんどり打ちながら 苦しんでるんだよ。

「ギャァァァ!!やめろぉぉぉぉ!! 苦しい!!!」

住職のお経のスピードが上がっていく。

住職「仏様と一緒に行来なさい! 」

「嫌だァァァ・・・まだ 成仏しだぐないぃぃぃ!!!」

傍から見てると 黒いモヤの姿が消えてくんだ。

どんどん透明になっていく。

暫くすると 黒いモヤの姿形が無くなったんだ。

消えた途端に 周りの空気が禍々しくなくなり 普通の仏間になってたんだ。

住職「ふぅ・・・終わったわ もう大丈夫よ」

K「何時もすみません」

住職「良いのよ 所でK君 ちょっとお茶しない?」

と住職は立ち上がり 俺を連れて住職の住居に向かったんだ。

そして 暫く 住職に出してもらったお茶を飲みながら 雑談してたんだ。

それで 身軽になり気分も優れ 自宅に帰ったんだ。

以上 終わりです。