こんばんわ!Kです!

今回は 今のトラックドライバーになる前の話です。

プー太郎してたので色々な人に口をきいてもらい アルバイトしてました。

冬場は トラックローダー運転のバイト 後は 家屋解体の手伝いしてました。

ローダーの仕事でも怖い体験はしてますが 今回は解体のバイトの話をしましょうか。

突然解体屋の親方から電話が入ったんだ 解体屋の人手が足らないとのことで 手伝わないか?との事。

ある日 親方が電話してきて こんな事を言われたんだ。

親方 「よぅ! K!うちの仕事手伝わないか?」

K 「忙しいの?」

親方 「今めちゃくちゃ忙しいんだよ バイト代はずむからやらないか? 重機とトラックの免許あるんだろ?」

俺は 一応 重機の資格と4トン車まで乗れる免許は持ってたんだ。

K 「いいけど 何処の現場?」

この親方とは 小さい頃から知った中で タメ口で話しても怒られなかった。

親方「〇〇市に1件廃屋あんだろ?」

K「あるね 結構デカい家ね?」

親方「そこだよ 悪いんだけど 明日さ 現場確認言ってくれないか?」

K「現場確認?」

親方「ああ やる前に現場の確認だな! 頼むぞ? 今日の内に 俺の会社にこいよ! 作業着かしてやるから」

K「分かったよ 3時頃にいくよ いるよね?」

親方 「俺は居ねーけど 事務所に家内いっからさ 家内から作業着うけとってくれや」

仕事を受けて 電話を切り 俺は支度をして シルビアで親方の会社に向かったんだ。

会社まで 車で走って30分位で着き 事務所に顔を出したんだ。

ガラガラ・・・

事務所のドアを開けると 中年の女性が1人居た。

中年の女性がせっせと事務仕事をしてるんだ。

K「こんにちは!Fさん」

俺が挨拶すると Fさんがこちらをみた。

親方の家内は Fとしとく。

F 「あら! Kちゃん!久しぶりね!」

K 「久しぶりです!」

F 「大きくなったわね! はいこれ!作業着と鍵ね!」

俺は Fさんから 作業着と鍵を受け取った。

K 「この鍵は?」

F「明日の現場確認で必要だからね! 外側だけじゃなく 家の中も確認するためね!ああ あとこれも」

四角いものを手渡してきたんだ。

K「カメラ?」

F「写真撮ってきて欲しいのよ 外と中のやつ お願いね!」

K 「分かりました それでは」

俺が帰ろうとすると Fさんに止められたんだ。

F「気をつけてね?崩れ易いかもしれないから」

俺は分かりましたと言い 事務所を出て家に帰ったんだ。

その日の夜かな 再び親方から電話がきたんだ。

親方「Kか?すまない!もう1人 だれかいないか?」

K「何かあったの?」

親方は申し訳なさそうに話し始めたんだ。

親方「今日ウチの若いのが怪我をして 休むことになってしまったんだよ 解体してる最中に天井が急に倒壊して 足を挟んでしまってな」

K「なるほど・・・誰でもいいの?」

親方「ああ 頼めるか?」

俺は 人探しを請け負った。

そして、比較的暇そうなТに電話したんだ。

K 「Т 暇か?」

Т「なんだよ 人を暇人みたいに言うなよ」

K「暇人だろ?あのさ 解体屋の仕事 俺とやらないか?」

Т「解体屋?バイト代でんの?」

K 「親方 バイト代はずむってさ どうだ?」

Т「やるっ!今金欠でさ!」

バイト代をちらつかせたら 食いついてきたんだ。

K 「明日 現場確認いくから 9時位に 家にきてくれ」

Т「はいよ!また明日な!」

と電話を切り 親方に折り返したんだ。

親方「どうだった?」

K「1人確保できたよ! バイト代弾んでやってね?」

親方「分かってるよ! 頼むな!」

K 「はいよ!」

その後 仕事の話を少しして 電話を切ったんだ。

そして 次の日 9時前にТが俺んちにきたんだ。

Т「おっす!きたぞー」

K 「んじゃ!いくか!」

俺は Тの180SXに乗り込み現場に向かったんだ。

しばらく走り ○○市の廃屋に着いたんだが 豪邸って言っても過言ではないくらいデカい家だった。

K 「今回の仕事は この家の解体だよ」

Т「おう! 」

K 「今日は 外と中の確認と写真とることだけだから」

と 俺は 鍵を鍵穴にさして ドアを開けたんだ。

開けると ぶわっと 埃っぽくてカビ臭い風が出てきた。

Т「何年も使われてなかったんだな すげー埃」

K 「すげーな さっ ちゃっちゃとやろうぜ」

俺達は 土足のまま 玄関から入って 1つ1つ部屋を確認しつつ 写真を撮ってったんだ。
最後の部屋にたどり着いた時 何かやな感じがしたんだ。

Т「何かやな感じしないか?」

K「Тも感じたか?」

俺はこの部屋の前に立った途端にゾクッとしたんだ。

K「開けるぞ?」

Т「ああ」

俺は唾を飲みながらゆっくりとドアを開けると そこは仏間だった。

K「うっ!!」

Т「何かいる!?黒いモヤ?」

Тには 黒いモヤに見えてるらしく 俺とは違ったんだ。

俺には 仏間の前に座る ガリガリの婆さんが手を合わせて座ってるんだ。

K 「婆さんだ・・・ガリガリの」

Т「まじかよ・・・俺には黒いモヤがゆらゆらしてるしか見えん」

動けずに その婆さんを見ていると すっと消えたんだ。

K「消えた」

Т「消えたな・・・」

俺達は さっさと確認と写真を取り この廃屋から出たんだ。

Тと一緒に 親方の会社に向かい デジカメからパソコンに画像を移して見てみたんだ。

ほかの写真は なんて事ないのに 仏間の写真だけ おかしかった。

その仏間の写真には 埃が溜まった仏間が写っており 仏壇の前に 鬼のような表情の老婆がこちらを睨んでたんだ。

K「うわっ!」

Т「うおっ!なんじゃこりゃ!」

親方「なんだこれ・・・」

F「おばあさんよね・・・でも 怖い・・・」

その写真を見た 俺達は恐れおののいた。

明らかな 悪意と憎悪 何か物凄い恨みを持って亡くなったんだなと俺は思った。

K「これは まずいよ・・・親方」

親方「何がまずいんだ?」

K「この婆さん 生きてるもんじゃないからそれに怒ってる 何か起きるかも・・・」

親方は 腕を組み うーんっと何かを考え込んでいる。

親方「困ったな・・・何とかならないもんかなぁ」

Т「んー そう言えば K」

K「ん?」

Т「あの人ならなんとかなるんじゃないか?」

K「ああ!あの人がいたな!」

しばらく あの人に会っていなかった為か 忘れてた! あの人ならこの問題解決出来るかもしれない!。

あの人とは Iの先輩の住職だ。

俺は 親方に 何とかなるかもしれないと伝えたんだ。

K 「親方 この状況なんとか打開出来るかもしれないよ!」

親方「ホントか!どうやって?!」

俺は 住職の存在を親方に説明したんだ。

俺達のピンチに何度も助けて貰った事をこと細かく説明すると 親方は ぜひ頼みたいと言ってきた。

K「頼んでみるよ」

俺はスマホを取り出して 住職に電話したんだ。

トゥルルルル・・・トゥルルルル・・・ カチャ

住職「もしも?K君?」

K「あっ 住職さんですか?」

住職「久しぶりね また何かあったの?」

俺は 住職に事の顛末を説明すると 明日なら行けるよと言ってくれ 明日除霊してもらう事になったんだ。

それを親方に言うと 親方は安心したようだ。

そして 次の日 昼頃に親方の会社に住職が来たんだ。

住職 「お待たせしました」

親方 「わざわざ出向いて頂きありがとうございます」

親方は頭を下げたんだ。

住職「いえいえ 社長さん さっそく 例の写真見せてください」

K「これです」

俺は パソコンで例の仏間の写真を住職に見せると 住職の表情が曇った。

住職「これは もう 悪霊になってしまっていますね・・・」

親方「悪霊・・・ですか」

住職「ここまで なるのは 現世に相当な憎しみと恨みを残して亡くなった方だね そして 現世に長く居すぎて 地縛霊を経て 悪霊になってしまったの この霊を成仏するには 骨が折れるかもしれないです」

この住職が こう言うのは 余程難しいんだ 今回は。

K「キツそうですか?」

住職「そんな事ないけど 危険は伴うわね でもなんとかなるでしょう」

親方「ありがとうございます!それじゃあ 現場に行きましょう」

そうして 俺達はあの仏間がある家にむかったんだ。