こんばんは!Kです!

思い出した事があるので 書こうと思います。

俺が まだ 小さい頃の話。

この件で俺は人見知りが改善された。

自分では理解していなかった 初めての霊体験 トイレの前の霊道の話以前の話です。

今から 22年前の話なんだがじいちゃんの家に引き取られたのは 前の話で話してあると思うんだけど 。


俺は 実家から少し離れた場所に 廃屋がありそこが絶好の遊び場だった。

毎日の様に その廃屋の中で遊んでたんだ。

ある日 廃屋に遊びに行くと 高校生位のお姉ちゃんが居たんだ。

そのお姉ちゃんは やさしくて毎日俺と遊んでくれてたんだ。

初めて お姉ちゃんと会った時の事。

俺は いつもの様に 学校が終わってから ランドセルを家に置き 廃屋に向かったんだ。

隙間から 入ると 居間にちょこんと 白いワンピースを着たニコニコしてる女の人が座ってた。

俺が 無言で見つめてると その女の人は ニコッと微笑んだ。

女の人「君はどこの子かな?」

K 「そこの家・・・」

女の人「あー 石橋のおじいちゃんの家の子ね? お名前はなんて言うのかな?」

俺は 警戒しながら 話すんだけど お姉ちゃんは笑顔を絶やさずに接してくれてた。

K 「K・・・」

女の人 「K君かぁ 私はNっていうの 宜しくね?」

と ニコニコ 俺のそばに歩いてきた。

Nと言うお姉ちゃんは しゃがんで俺と視線を合わせて話してきた。

N 「いつも1人でここで遊んでるね? 」

K 「うん・・・友達いないから・・・」

N 「そうなんだ んじゃ お姉さんがお友達になってあげるね!」

K 「いいの?」

お姉ちゃんは うなづいてニコニコしてた。

その日は お姉ちゃんとその頃流行っていた ポケモンの話をしてたんだけど お姉ちゃんは良く分からなかったらしい。

N 「今はそんな遊びがあるのね へぇ〜凄いねぇ」

K 「お姉ちゃん ポケモンしらないの?」

N 「うん・・・ごめんね 私 そういうの弱いの」

そう言いながら 少し困った表情をしてた。

あの時代 めちゃくちゃ流行ったポケモンを知らないなんておかしいと今は思うけど その時はそうなんだと納得してた。

その後 アルプス一万尺とかして遊んでたら薄暗くなってた。

N 「そろそろ お家に帰ろっか?おじいちゃん達心配してるよ?」

K 「うん! お姉ちゃん!また遊んでくれる?」

N 「うん!遊ぼうね!」

と言い さよならと別れて家に帰ったんだ。

その夜 何か身体がだるくて 息苦しくて横になってたんだ。

じい「なぁ ばあさんちょっと来てくれ」

ばあ「はいはい どうしました? ん?これは・・・」

じい 「ばあさんも感じたか?Kから 少しアレの気が感じる」

じいちゃんとばあちゃんは 俺に何かを感じたらしく険しい表情になった。

じいちゃん達が 亡くなる前に聞かせて貰った話がある それはおいおい話そう。

んで じいちゃん達も霊感があり 俺にまとわりつく 黒いモヤを見たんだ。

K「ううっ・・・お姉ちゃん・・・すぅすぅ」

じい 「お姉ちゃん?」

ばあ 「この町には Kちゃんより 年上の女の子は居ないはずですよ?」

そうなのだ この町は少子高齢化の波に飲み込まれ 大半が老人で 子供は 数人しかいないんだ それも全て男だった。

じい 「なぁ ばあさん たしか Kが遊んでた あの家に若い女いなかったか?」

ばあちゃんは ハッ!として少し驚いた表情だった。

ばあ「あっ! Nちゃん!でも・・・数年前に亡くなったはずです」

じい 「だったら Kも俺達と同じで 霊が見えるのか」

ばあ 「Kちゃんも・・・だからか あのバカ2人がKちゃんを捨てた理由はこれか・・」

ばあちゃんは 少し憤慨したらしく いつもは優しく丁寧に話すんだけど 怒ると口が悪くなるんだ。

じい 「Nをなんとかせんといかんな・・・今のKは生気を吸い取られとる」

ばあ 「そうですね・・・Nちゃんが近くに居たら 命が危ないです」

じいちゃん達は 俺の状況を見てあまり良くない事を察した。

それで この状態を打開するには Nと話を付けないとダメと思い じいちゃん達は明日 廃屋に行く事にしたんだ。

うなされる俺を一晩中ばあちゃんとじいちゃんが看てくれていた。

じいちゃんと交代で看病してくれて 一晩寝たらダルいけど身体が動くようになったんだ。

それで 居間にじいちゃん達を見つけて こう言ったんだ。

K 「おじいちゃん おばあちゃん・・・お姉ちゃんをいじめないで・・・」

昨日の話は 苦しんでる最中でも 聞こえてた。

あの優しいお姉ちゃんが 幽霊なんて信じられなかったし 幽霊なんて居ないと思ってた。

それを聞いた じいちゃんは 何かを考える素振りをして Nには何もしないと言ってくれた。

俺は安心して 今日も廃屋に行く事にしたんだ。

じいちゃん達が 畑仕事に行ってる最中に その廃屋に行ったんだよ。

廃屋にいつもの様に隙間から 入ると今にお姉ちゃんがいたんだ。

K 「お姉ちゃん!」

N 「K君・・・」

お姉ちゃんは いつもの笑顔じゃなくて少し落ち込んでた。

どうしたのかな?と俺は不思議そうにお姉ちゃんを見ながら 何して遊ぶか聞いてみたんだ。

K「今日は何して遊ぶの?」

N 「・・・あのね K君」

K「えっ?」

N 「 私ともう遊ばない方が良いよ・・・」

とお姉ちゃんは 元気なくそういうんだけど 俺は子供だったから 空気が読めなくて聞いたんだ。

K 「どうして?!なんで?!」

N 「ごめんね・・・私がK君のそばに居ると K君に良くないから・・・もうここには来てはだめだよ?」

K 「やだよ いやだっ!!お姉ちゃんのバカ!!!」

俺は そんなの納得出来なかったのか 何故か怒ってしまった。

その時 俺では外せなかったドアの外れる音がしたんだ。

ガチャン!

俺は その音にビックリして振り向くとそこには じいちゃん達が立っていた。

じい 「やっぱりここに居たか」

ばあ 「Kちゃん 黙ってどこかに居なくなったらダメよ?」

K 「ごめんなさい・・・」

じいちゃん達は 居間に上がってきて お姉ちゃんの前に座った。

口火を切ったのは じいちゃんだった。

じい「Nちゃん 久しぶりだな」

N 「石橋のおじいちゃん・・・おばあちゃんお久しぶりです・・・」

ばあ 「Nちゃん 久しぶりねぇ 何年ぶりかしら?変わらないわね」

じいちゃん達は 懐かしそうに お姉ちゃんと話してた。

俺は黙ってきいてたんだ。

じい「それでなんだが うちのKと遊んでくれて ありがとうな」

N 「私も楽しかったです」

じいちゃんの言葉に お姉ちゃんは頭をさげた。

じい 「遊んでもらって こういうのもなんだが Nちゃんがこの世に居ると Kに良くないんだよ」

K 「おじいちゃん!! 」

じい 「Kは静かにしてろ!」

じいちゃんの一喝に 俺は黙ってしまった。

ばあ 「悲しいけど 貴方はもう生きてる人では無いのよ」

ばあちゃんは 悲しそうにしながら 優しくいったんだ。

それに対して お姉ちゃんは 何かを思ってる様な感じだったんだ。

N 「はい・・・分かってます K君を苦しめるつもりはなかったんですが 私の意思に反して K君に悪い影響を与えてたんですね・・・ごめんなさい」

お姉ちゃんは 涙を浮かべながら 俺とじいちゃん達に謝ったんだ。

そして お姉ちゃんの身体が どんどん薄くなってったんだ。

K 「お姉ちゃん?アレ? 透き通ってるよ?なんで?!」

俺達の前で お姉ちゃんはすぅっと消えたんだ。

K「おじいちゃん!おばあちゃん!なにこれ!お姉ちゃん 消えちゃった!!」

じい「K あのなNちゃんは 遠い所に旅に出たんだよ」

そうじいちゃんに言われて ごつい手で頭を撫でられた。

ばあちゃんは 目に涙を浮かべてたんだ。

この時は 何がなにやら分かっておらず ボーゼンとして突っ立ってたんだ。

それから 数ヶ月後に その廃屋は 倒壊の危険性がある為 取り壊される事になったんだ。

その解体中に じいちゃんと俺はその光景を眺めたんだ。

どんどん壊され ある部屋が見えた時 俺はあっ!っと声を上げたんだ。

目に映ったのは 女の人が住んでた様な内装の部屋だ。

煤けて ホコリだらけになってたが 見覚えのあるワンピースが壁にかけられてた。

お姉ちゃんが着ていた 白いワンピース ホコリで黒くなってたが あのワンピースその物だった。

それから 半日経って 全て解体し終えていたんだよ。

後にじいちゃんに聞いた所 あのお姉ちゃんは 俺が生まれる前に病気で亡くなったと聞いたんだ。

俺が遊びに行くまでずっと1人であの廃屋に居たんだなって思って悲しくなったのを覚えています。

N姉ちゃん 天国で幸せにしてるだろうか?

今じゃそれも分からない・・・。
この件もあって 俺は人見知りもあまりなくなり 近所の子供達と友達になったんだ。

そんな小さい頃の思い出でした。

自分の霊感に気づいたのはそれから暫くの事です。

以上です。