こんにちは!Kです!
今回の話は I M Тと渓谷にあるキャンプ場に遊びに行った時の話。
その時は夏場で 皆ワイワイ楽しそうにバーベキューや渓流釣りを楽しんでたんだ。
他に利用客もいなくて 貸し切り状態で周りを気にせず楽しむ事ができた。
俺とIは バーベキューの準備をして MとТはテントを2つ作るようにお願いして 作業を始めたんだ。
俺は アウトドア用の軽トラックに積んであるバーベキューセットやらテーブルやら食材を下ろして 組み立てをやり Iは肉やら魚介類 野菜をテーブルに並べ始めた。
K 「よし こんなもんかな? 皆終わった?」
I 「必要な物は出したよ」
M 「テント立て終わった」
Т 「K 腹減った 朝から何も食ってないんだよ」
K 「わかったわかった 火を起こすよ」
俺は 炭を入れ着火剤に火を付けると火がつき 暫くすると 炭に燃え移った。
ボウボウと燃える 炭をいじりながら まんべんなく 火が通るように調整していく。
いい感じになり 鉄板を載せて油をしいて 焼き始めた。
肉や野菜や魚介類を鉄板に載せると ジュージューおとがして 食欲をそそる匂いしてきた。
Т 「腹減ったー」
K 「もう少しでできるよ」
I 「これは 焼けてるね はい Т 」
Т 「どうもっす うまそー」
Тが肉を口に入れて 食べ始めた。
Т 「うめーーーー!! やっぱり外で食べるのは最高!!」
Тは 余程美味かったのか テンションMAXだ。
どんどん 焼けて 皆でつついて食べ始めた。
K 「いい焼き加減 うまいな」
I 「奮発したからね(笑)」
M 「柔らかいくて うまい」
K「野菜も海老とかも焼けてるぞ」
Т 「おう!」
そう皆でワイワイ バーベキューを楽しんでいたんだ。
俺達は あんな事が起こるなんてこの時は思ってもみなかったんだよ。
バーベキューも終わり 片付けをして MとТは 持ってきていた 渓流釣りの道具と竿を持ち 川の方に向かっていった。
俺達は 岩に座り一服していたんだ。
I 「あ〜 風が気持ちいいよ」
K 「そうだね こういうのいいね」
そう2人で暫く話をしてると ここの管理人らしき老人がこちらに歩いてきたんだ。
老人 「ちょっといいかな?」
K 「はい? どうしました?」
老人は 俺達にこう言ったんだ。
老人「夜中は気をつけてね」
K 「あっはい 分かりました」
と 言うと 管理人小屋に帰って行った。
俺は 管理人の老人の言葉が気になっていた。
Iも何か気になっている様子だ。
K 「夜中気をつけろってなんだろうか?」
I 「んー ここら辺には 危ない動物とか居ない筈だけど」
お互いに訳もわからず 時間だけが過ぎていく。
K 「よく分からないから 考えるの辞めよう」
I 「そうだね もうそろそろ夕方だね M達帰ってくる頃だね」
そう話してると 意気揚々に2人が帰ってきた。
ニコニコと楽しそうなM達。
Mは クーラーボックスを地面に下ろした。
K 「どうだった?釣れた?」
M 「爆釣だよ クーラーボックスの中見てみ」
俺はクーラーボックスを開けると 中には 鮎が沢山入ってた。
K 「すげーな 大量だ」
I 「沢山釣れたね!」
Т 「すげー楽しかったぞ KとIさんもやれば良かったのに」
そんな話をして その鮎は 夕飯になる事になった。
ТとMは 鮎を焼くための下ごしらえをすると言い また川に向かって歩いてった。
そして 夕方になり 薄暗くなった頃 夕飯になり M達が下ごしらえした鮎を焚き火で焼いていく。
飲み物が入ってるクーラーボックスから ビールを4本取り出して皆に配る。
カシュ!っと プルトップを開けて ビールごくごく飲み 皆でかーーっとか 言って笑っていたんだ。
K 「鮎 焼きあがったみたいだ」
皆1本づつ取り 食べながら飲むとこれはこれで最高なんだよね。
ТもMもIも 美味い美味い言いながら 食べてる。
そんな 楽しい時間は早くすぎるもんで もうカンテラが無いと周りが見えなくなるくらい真っ暗になっていた。
K 「そろそろ寝るか?」
皆うなづいて 立ち上がった。
俺は MとТに言い忘れてたことが有ったのを思い出した。
K 「M Т 言い忘れてたんだけど 管理人の人が 夜中は気をつけろってさ」
Т「りょーかい 」
M 「はいよ んじゃ おやすみ」
と言い MとТは テントに潜り込んだ。
俺達も テントに潜り込んで Iと並んで横になったんだ。
I 「おやすみ」
K 「おやすみ」
挨拶を交わして 目をつぶると 疲れからか直ぐに Iの寝息が聞こえてこて 俺も眠りに落ちたんだ。
それから 何時間たっただろうか・・・。
何故かふっと目が覚めてしまった。
K 「んんっ・・・」
寝惚けまなこで テントの天井を見上げると 何も無く そよそよとそよ風がふいてたんだ。
すると ザッザッと砂利の上を歩くような足音がしてきた。
ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ
K 「他に誰かキャンプ客居たのか?でも 管理人のおじいさんは 今日は俺達だけっていってたのに」
不思議に思い その足音に耳を傾けてみた。
ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ。
K 「ん?」
おかしい事に俺は気づいてしまった。
この足音・・・俺達のテントの周りをぐるぐる回ってる。
しかも 何か足音が増えてるきがした。
ザッザッザッザッザッザッ・・・
1人だと思ったら 数人の足音がするんだよ。
数人の足音が ずっと ザッザッザッザッと テントの周りを回ってる。
すると Iが目を覚ましたって言うか 険しい顔をしていた。
I 「ああ これ 生きてる人間じゃないね・・・」
K 「やっぱり?俺達以外居ないはずだし」
I 「多分ここで亡くなった人達だと思う・・・」
K 「そうか・・・この事だったんだな 管理人が言ってた 夜中は気をつけろって」
管理人の老人の言葉の意味を理解した時 恐怖が襲ってきた。
足音を考えると かなりの数の何かに囲まれたんだと思った。
どんどん 足音が増えてくんだ。
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ・・・
間隔を開けずに 足音がするんだよ。
と言うことは 何かがテントを少ない間隔でぐるぐる回ってると 想像できた。
K 「囲まれてる・・・物凄くやな感じ」
I 「んー やな感じっていうか・・・これは」
そんな話をしてる最中でも ザッザッザッとぐるぐる回っている。
ただ ひたすらに ザッザッザッザッ歩き続ける。
テントの入口のチャックをゆっくり開けてみる。
そこには 無数の軍服を着た ボロボロになっている人達が2列で連なって テントの周りをぐるぐる行進してるんだ。
1人は 顔半分無く もう1人は 腹が裂け 中身が垂れ下がったり 目が飛びたしてる者もいた。
K 「これは・・・」
I 「K 何が見えるの?」
K 「軍服着た人達だ 多分 ここらで 昔戦死した人達だろうな・・・」
Iも 隙間から外を覗き見る。
I 「ああ なるほど・・・聞こえるよ・・・この人達 上官を探してる・・・上官の命令がないから ずっとこうやって彷徨ってるんだね・・・」
K 「俺にも聞こえる・・・上官殿・・・どこですか・・・上官殿・・・どこですか・・・ってさ」
その2列行進する 日本兵達は口々に 上官殿・・・どこですか・・・と呟きながら 行進していた。
ザッザッ・・・上官殿・・・どこですか?・・・ザッザッ
これは 俺達にはどうにもならないと思い テントのチャックを下げてた寝る事にしたんだ。
その後 ただ足音と声だけで何も無く 睡魔に負けて眠ってしまっていた。
翌朝 俺は昨日あった事を M達に話したんだ。
M達にも 聞こえていたらしく テントの中で震えてたらしい。
んで テントを片付け 帰り支度をして 昨日の事が気になってたんで 皆で管理人小屋に向かったんだ。
管理人小屋のドアを開けると 老人が 書き物をしていた。
老人「ん? ああ 昨日のお客さん」
K 「聞きたいことがあります」
神妙なおももちで話すと 老人は アレ見たねと返してきた。
頷くと 話してくれたんだ。
ここは昔 戦争があり ある部隊が取り残され 救援もなくただただ 死んでいくのを待つだけだったらしい。
老人「今から言うことは 聞き流してもらってもいいよ 俺も第二次世界大戦で ある隊の隊長をしてたんだよ」
K 「えっ?」
I 「そうですか・・・あなたが」
老人「そちらのお嬢さんは 気づいたかな? そう 俺は 君達が見た 兵隊の隊長だったんだよ」
俺も何となく分かってきていて この老人は 多分 自分の部下だった兵隊さん達を供養しょうと ずっとこのキャンプ場に居るんだなって思った。
すると 老人は 悔しそうに話しを続けた。
老人 「大本営のクソッタレ共が 俺や傷付いた部下達を見捨てたんだ・・・まだ 年端も行かない若者を大本営はゴミの様に・・・」
I 「おじいさんは ずっとこの場所で弔っていたんですね?」
老人 「そうだよ 俺だけ生き残ってしまったから 時間かかっても 部下達を弔ってやらなきゃいかん」
俺は その話を聞いていて ふと思った事 呟いた。
K 「I あのさ 住職さんに頼んでみたら?」
I 「そうだね おじいさん よかったら 私の先輩に 部下の人達の事頼んで見ないですか?」
今まで 黙っていた M達が口を挟んできた。
M 「あの人なら その部下の苦しみと じいさんの苦しみ解放してくれるかも」
K 「どうします? その住職に頼んでみますか?」
そう俺が言うと 老人は 部下の苦しみから解放されるならと 俺達にお願いしたんだ。
老人 「頼む・・・部下を苦しみから解放させて欲しい」
との事で Iがスマホで 住職に電話し始めた。
I 「先輩 ちょっと相談があるんですが」
住職 「どうしたの? また何かあった?」
Iが説明をすると住職は 了解したようで Iの表情が少し和らいだようだ。
Iは通話を切り 明日こちらに来ると老人に伝えていた。
老人 「済まないね・・・何から何まで これで あいつらも成仏できる・・・そうだ 今日は バンガローに泊まってくれ」
それから 夜になり 俺達は老人と俺達がテントを立てた場所を眺めてると すっと 半透明の人が歩き始めた。
K 「出ましたね」
老人 「俺は ここでずっと見てたんだ あいつらの行進を何年何十年と見てきたんだよ」
I 「それも明日で終わると思います」
老人 「そうなるといいなぁ・・・」
そう俺達は 暫く老人と会話して バンガローに戻った。
そして 次の日の昼頃に 住職がキャンプ場に着いた。
住職 「お待たせね」
I 「先輩!すみません 遠い所まで」
K 「何度もすみません」
M 「こんにちは!」
老人 「御足労ありがとうございます・・・ こんな所で立ち話もなんです 管理人小屋にどうぞ」
老人は 住職を小屋に連れていった。
後を追って 俺達も向かった。
今回の話は I M Тと渓谷にあるキャンプ場に遊びに行った時の話。
その時は夏場で 皆ワイワイ楽しそうにバーベキューや渓流釣りを楽しんでたんだ。
他に利用客もいなくて 貸し切り状態で周りを気にせず楽しむ事ができた。
俺とIは バーベキューの準備をして MとТはテントを2つ作るようにお願いして 作業を始めたんだ。
俺は アウトドア用の軽トラックに積んであるバーベキューセットやらテーブルやら食材を下ろして 組み立てをやり Iは肉やら魚介類 野菜をテーブルに並べ始めた。
K 「よし こんなもんかな? 皆終わった?」
I 「必要な物は出したよ」
M 「テント立て終わった」
Т 「K 腹減った 朝から何も食ってないんだよ」
K 「わかったわかった 火を起こすよ」
俺は 炭を入れ着火剤に火を付けると火がつき 暫くすると 炭に燃え移った。
ボウボウと燃える 炭をいじりながら まんべんなく 火が通るように調整していく。
いい感じになり 鉄板を載せて油をしいて 焼き始めた。
肉や野菜や魚介類を鉄板に載せると ジュージューおとがして 食欲をそそる匂いしてきた。
Т 「腹減ったー」
K 「もう少しでできるよ」
I 「これは 焼けてるね はい Т 」
Т 「どうもっす うまそー」
Тが肉を口に入れて 食べ始めた。
Т 「うめーーーー!! やっぱり外で食べるのは最高!!」
Тは 余程美味かったのか テンションMAXだ。
どんどん 焼けて 皆でつついて食べ始めた。
K 「いい焼き加減 うまいな」
I 「奮発したからね(笑)」
M 「柔らかいくて うまい」
K「野菜も海老とかも焼けてるぞ」
Т 「おう!」
そう皆でワイワイ バーベキューを楽しんでいたんだ。
俺達は あんな事が起こるなんてこの時は思ってもみなかったんだよ。
バーベキューも終わり 片付けをして MとТは 持ってきていた 渓流釣りの道具と竿を持ち 川の方に向かっていった。
俺達は 岩に座り一服していたんだ。
I 「あ〜 風が気持ちいいよ」
K 「そうだね こういうのいいね」
そう2人で暫く話をしてると ここの管理人らしき老人がこちらに歩いてきたんだ。
老人 「ちょっといいかな?」
K 「はい? どうしました?」
老人は 俺達にこう言ったんだ。
老人「夜中は気をつけてね」
K 「あっはい 分かりました」
と 言うと 管理人小屋に帰って行った。
俺は 管理人の老人の言葉が気になっていた。
Iも何か気になっている様子だ。
K 「夜中気をつけろってなんだろうか?」
I 「んー ここら辺には 危ない動物とか居ない筈だけど」
お互いに訳もわからず 時間だけが過ぎていく。
K 「よく分からないから 考えるの辞めよう」
I 「そうだね もうそろそろ夕方だね M達帰ってくる頃だね」
そう話してると 意気揚々に2人が帰ってきた。
ニコニコと楽しそうなM達。
Mは クーラーボックスを地面に下ろした。
K 「どうだった?釣れた?」
M 「爆釣だよ クーラーボックスの中見てみ」
俺はクーラーボックスを開けると 中には 鮎が沢山入ってた。
K 「すげーな 大量だ」
I 「沢山釣れたね!」
Т 「すげー楽しかったぞ KとIさんもやれば良かったのに」
そんな話をして その鮎は 夕飯になる事になった。
ТとMは 鮎を焼くための下ごしらえをすると言い また川に向かって歩いてった。
そして 夕方になり 薄暗くなった頃 夕飯になり M達が下ごしらえした鮎を焚き火で焼いていく。
飲み物が入ってるクーラーボックスから ビールを4本取り出して皆に配る。
カシュ!っと プルトップを開けて ビールごくごく飲み 皆でかーーっとか 言って笑っていたんだ。
K 「鮎 焼きあがったみたいだ」
皆1本づつ取り 食べながら飲むとこれはこれで最高なんだよね。
ТもMもIも 美味い美味い言いながら 食べてる。
そんな 楽しい時間は早くすぎるもんで もうカンテラが無いと周りが見えなくなるくらい真っ暗になっていた。
K 「そろそろ寝るか?」
皆うなづいて 立ち上がった。
俺は MとТに言い忘れてたことが有ったのを思い出した。
K 「M Т 言い忘れてたんだけど 管理人の人が 夜中は気をつけろってさ」
Т「りょーかい 」
M 「はいよ んじゃ おやすみ」
と言い MとТは テントに潜り込んだ。
俺達も テントに潜り込んで Iと並んで横になったんだ。
I 「おやすみ」
K 「おやすみ」
挨拶を交わして 目をつぶると 疲れからか直ぐに Iの寝息が聞こえてこて 俺も眠りに落ちたんだ。
それから 何時間たっただろうか・・・。
何故かふっと目が覚めてしまった。
K 「んんっ・・・」
寝惚けまなこで テントの天井を見上げると 何も無く そよそよとそよ風がふいてたんだ。
すると ザッザッと砂利の上を歩くような足音がしてきた。
ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ
K 「他に誰かキャンプ客居たのか?でも 管理人のおじいさんは 今日は俺達だけっていってたのに」
不思議に思い その足音に耳を傾けてみた。
ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ・・・ザッザッ。
K 「ん?」
おかしい事に俺は気づいてしまった。
この足音・・・俺達のテントの周りをぐるぐる回ってる。
しかも 何か足音が増えてるきがした。
ザッザッザッザッザッザッ・・・
1人だと思ったら 数人の足音がするんだよ。
数人の足音が ずっと ザッザッザッザッと テントの周りを回ってる。
すると Iが目を覚ましたって言うか 険しい顔をしていた。
I 「ああ これ 生きてる人間じゃないね・・・」
K 「やっぱり?俺達以外居ないはずだし」
I 「多分ここで亡くなった人達だと思う・・・」
K 「そうか・・・この事だったんだな 管理人が言ってた 夜中は気をつけろって」
管理人の老人の言葉の意味を理解した時 恐怖が襲ってきた。
足音を考えると かなりの数の何かに囲まれたんだと思った。
どんどん 足音が増えてくんだ。
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ・・・
間隔を開けずに 足音がするんだよ。
と言うことは 何かがテントを少ない間隔でぐるぐる回ってると 想像できた。
K 「囲まれてる・・・物凄くやな感じ」
I 「んー やな感じっていうか・・・これは」
そんな話をしてる最中でも ザッザッザッとぐるぐる回っている。
ただ ひたすらに ザッザッザッザッ歩き続ける。
テントの入口のチャックをゆっくり開けてみる。
そこには 無数の軍服を着た ボロボロになっている人達が2列で連なって テントの周りをぐるぐる行進してるんだ。
1人は 顔半分無く もう1人は 腹が裂け 中身が垂れ下がったり 目が飛びたしてる者もいた。
K 「これは・・・」
I 「K 何が見えるの?」
K 「軍服着た人達だ 多分 ここらで 昔戦死した人達だろうな・・・」
Iも 隙間から外を覗き見る。
I 「ああ なるほど・・・聞こえるよ・・・この人達 上官を探してる・・・上官の命令がないから ずっとこうやって彷徨ってるんだね・・・」
K 「俺にも聞こえる・・・上官殿・・・どこですか・・・上官殿・・・どこですか・・・ってさ」
その2列行進する 日本兵達は口々に 上官殿・・・どこですか・・・と呟きながら 行進していた。
ザッザッ・・・上官殿・・・どこですか?・・・ザッザッ
これは 俺達にはどうにもならないと思い テントのチャックを下げてた寝る事にしたんだ。
その後 ただ足音と声だけで何も無く 睡魔に負けて眠ってしまっていた。
翌朝 俺は昨日あった事を M達に話したんだ。
M達にも 聞こえていたらしく テントの中で震えてたらしい。
んで テントを片付け 帰り支度をして 昨日の事が気になってたんで 皆で管理人小屋に向かったんだ。
管理人小屋のドアを開けると 老人が 書き物をしていた。
老人「ん? ああ 昨日のお客さん」
K 「聞きたいことがあります」
神妙なおももちで話すと 老人は アレ見たねと返してきた。
頷くと 話してくれたんだ。
ここは昔 戦争があり ある部隊が取り残され 救援もなくただただ 死んでいくのを待つだけだったらしい。
老人「今から言うことは 聞き流してもらってもいいよ 俺も第二次世界大戦で ある隊の隊長をしてたんだよ」
K 「えっ?」
I 「そうですか・・・あなたが」
老人「そちらのお嬢さんは 気づいたかな? そう 俺は 君達が見た 兵隊の隊長だったんだよ」
俺も何となく分かってきていて この老人は 多分 自分の部下だった兵隊さん達を供養しょうと ずっとこのキャンプ場に居るんだなって思った。
すると 老人は 悔しそうに話しを続けた。
老人 「大本営のクソッタレ共が 俺や傷付いた部下達を見捨てたんだ・・・まだ 年端も行かない若者を大本営はゴミの様に・・・」
I 「おじいさんは ずっとこの場所で弔っていたんですね?」
老人 「そうだよ 俺だけ生き残ってしまったから 時間かかっても 部下達を弔ってやらなきゃいかん」
俺は その話を聞いていて ふと思った事 呟いた。
K 「I あのさ 住職さんに頼んでみたら?」
I 「そうだね おじいさん よかったら 私の先輩に 部下の人達の事頼んで見ないですか?」
今まで 黙っていた M達が口を挟んできた。
M 「あの人なら その部下の苦しみと じいさんの苦しみ解放してくれるかも」
K 「どうします? その住職に頼んでみますか?」
そう俺が言うと 老人は 部下の苦しみから解放されるならと 俺達にお願いしたんだ。
老人 「頼む・・・部下を苦しみから解放させて欲しい」
との事で Iがスマホで 住職に電話し始めた。
I 「先輩 ちょっと相談があるんですが」
住職 「どうしたの? また何かあった?」
Iが説明をすると住職は 了解したようで Iの表情が少し和らいだようだ。
Iは通話を切り 明日こちらに来ると老人に伝えていた。
老人 「済まないね・・・何から何まで これで あいつらも成仏できる・・・そうだ 今日は バンガローに泊まってくれ」
それから 夜になり 俺達は老人と俺達がテントを立てた場所を眺めてると すっと 半透明の人が歩き始めた。
K 「出ましたね」
老人 「俺は ここでずっと見てたんだ あいつらの行進を何年何十年と見てきたんだよ」
I 「それも明日で終わると思います」
老人 「そうなるといいなぁ・・・」
そう俺達は 暫く老人と会話して バンガローに戻った。
そして 次の日の昼頃に 住職がキャンプ場に着いた。
住職 「お待たせね」
I 「先輩!すみません 遠い所まで」
K 「何度もすみません」
M 「こんにちは!」
老人 「御足労ありがとうございます・・・ こんな所で立ち話もなんです 管理人小屋にどうぞ」
老人は 住職を小屋に連れていった。
後を追って 俺達も向かった。

