おはこんばんちは! Kです!

今回は 病室のベッドの上で書いてるんだ。

不覚にも ある体たらくて 入院になり 先生にもう少しほっといたら死んでたかもと言われ ぞぞっとしたんだけどね。

んで病院は生と死が付きまとう所。

そんな病院での話。

日中は 人で賑わうってもおかしな話なんだが 夜になると閑散になり一気に怖くなる。

点滴スタンドにも 名前を付けた(稲川淳二さんが付けてたから真似してみました) ポン助って付けて 点滴時は一緒に歩くんだ。

んで 話は戻るんだけど 入院当初 熱にうなされてたんだ。

K 「はぁ・・・はぁ・・・」

頭も痛く 喉も腫れて唾を飲み込むのも激痛はしってた。

あまりの痛みで ナースコールを押すと 俺の担当のUさんが来てくれた。

Uさんは まだ10代か20代前半位の女性で 名札に初心者マークが貼ってあった。

U 「痛み出ましたか?Kさん?」

K 「は・・・い・・・はぁ・・・はぁ・・・」

U 「ちょっと 待っててくださいね?」

Uさんがそういうと 俺の病室から出て行き すぐに 痛み止めの点滴を持ってきていた。

点滴をポン助にかけ 管の先端を俺の腕に刺さってる 管と 連結して 調整し始める。

点滴が貯まる所を見ていると ポタ・・・ポタっと 点滴が落ちてくるのが見て取れた。

U 「何かあったらナースコールで呼んでくださいね? 飛んできますので」

点滴って結構 効くもので痛みがスーッと無くなるのがわかったんだ。

K 「 すみません・・・ありがとうございます・・・」

看護師のUさんが 病室を去り 横になり天井を見上げたんだ。

痛みから解放されたのか すうっと寝に入れた。

精神的と肉体的な疲労が重なって直ぐだった。

暫くたって 何時だったかな? 深夜も回って 点滴のせいか おしっこに行きたくなったんだ。

ベッドから 身体を起こして スリッパを履き ポン助を押しながら 病室をでたんだ。

この病棟のトイレは ちょっと離れた場所にあったんだ。

カラカラとポン助のキャスターの音が響くんだ 静かな廊下にさ こういう時って 小さな音でもデカく感じるんだよね。

カラカラ ペタペタとトイレについて 用を足すんだけど 薄気味悪いんだよね こういう所のトイレってさ。

手を洗ってる最中 入り口にじいちゃんが居たんだ 少しびっくりして 固まってると すうっといなくなって。

コッコッコッと 向こうから足音が聞こえたんだ。

コッコッコッ・・・コッコッコッ・・・

K 「なっ・・・なんだろう・・・さっきの老人か?」

少し怖くて 身構えてると 現れたのは 懐中電灯を持った Uさんでした。

U 「あれ? Kさん?痛みはどうですか?」

K 「大丈夫です だいぶ良くなりました あの 少し聞きたい事あるんですが?」

U 「どうしました? 」

俺はさっき見た 老人の話をしたんだけど 特徴を言った途端 Uさんの表情が青ざめたのがわかった。

K 「どうしたんですか?Uさん?」

U 「そのおじいちゃんは 入院してますが・・・寝たきり状態なんですよ・・・起きて歩けるわけが無いんです・・・」

K 「まじですか・・・でもホントに・・・」

U 「怖いからやめて下さいぃ〜(泣)もう巡回出来ませんよ(泣)」

泣き真似をする Uさん少し可愛かったのは内緒。

そんな 軽く怖がってるUさんと別れて自分の部屋に戻ったんだが さっきの老人の顔が頭に浮かんで眠れなくなってしまったよ。

そんなこんなで 朝になり 別の中年女性の看護師が俺の担当になりました。

んで Uさんの話だけでは信じれなかったのか ベテランの看護師のOさんに聞いてみることにしたんだ。

K 「あの 聞きたい事あるんですが・・・」

O「はい?どうしました?」

俺は昨日の事を 詳しくOさんに話すと Oさんも思うところもあるらしく 点滴や検温しながら話しはじめた。

O 「あー あれね 良く出るって 私達の中でも有名なんだよね〜ずっと寝たきりだし散歩でもしてたんじゃないかな? そう言えば Uちゃん 怖がってたけど 言ったのKさん?」

K 「すみません 見た時にちょうど 通ったもので」

O「謝らなくていいのよ あの子物凄い怖がりだから(笑)」

そう言いながら Oさんは テキパキと 点滴を交換して また後で来ますと言い 病室から出ていった。

する事も無くなり ポン助を片手に押しながら 病棟を散歩することにしたんだ 暇なんだよ 物凄くね。

散歩がてら 昨日の老人がホントに居るのか 気になって確認したいってのもあった。

カラカラ 廊下を歩いていると 前から Uさんが歩いてきたんだ。

K 「おはようございます Uさん 」

U 「あっ Kさん おはようございます!体調はどうですか?」

Uさんは ニコニコ超笑顔だ 正しく白衣の天使だ。

K 「この前はすみません」

U 「大丈夫ですよ(笑) 少し怖かったですけど 気にしないでください」

そういいながら ニコニコしてる。

K 「それじゃ 俺 暇なんで散歩します」

U 「あまり 無理しないでくださいね」

と言葉を交わして Uさんと別れた。

カラカラカラカラ

ある病室で ピクっと何かを感じたんだ。

病室の中を静かに除覗くと あるベッドに 黒いモヤが立ってた。

大部屋なのに 誰も気づいていない 看護師も気づかずに その患者の身の回りの事をしていた。

身を乗り出して その患者を見てみると 俺はビックリしたんだよ。

トイレで出た 老人がベッドに寝てたんだ。

紛れもなく あの老人だった。

黒いモヤは ずっとその老人を見つめてるんだ。

看護師は 何事もなく 老人の世話を済ましてほかの患者を見ている 俺は病室を出て自分の部屋に戻った。

ベッドに横になり さっきの老人と黒いモヤの事を考えていた。

K 「ホントに 寝たきりだった・・・ じゃ あれは生霊ってやつ? それと あの黒いモヤって・・・」

俺は 携帯で 住職さんにメールしてみた。

今病院に入院してるんですが 黒いモヤを見たんですがとメールすると 直ぐに帰ってきた。

住職さん曰く それは良くないものだね その患者亡くなるかもと返ってきた。

K 「という事は・・・あの黒いモヤは死期が迫ってる人のそばに現れるのか?」

そんな事を考えてると 眠くなってしまい 寝てしまった。

かなり寝ていたらしく 夕方になってしまってたんだ。

目を覚ましたタイミングで Uさんが心配した表情で夕飯を持ってきた。

U 「大丈夫ですか・・・?今までずっと眠ってましたよ お腹すいてますよね? 夕飯です」

K 「まじですか・・・」

テーブルにUさんが夕飯を置いた。

昼飯抜いていたせいか 腹はへってるから食べだした。

U 「そう言えば Kさんが気にかけてた おじいちゃん Kさんが寝てる間に 亡くなりました・・・」

それを聞いた 俺は食べる手を止めた。

K 「そうなんですか・・・?やっぱり・・・あれは」

U「やっぱりってなんですか・・・?」

俺は あの黒いモヤがあの老人の命を持って行ったんだと思った。

K 「聞かない方がいいかも 夜勤出来なくなりますよ


U 「えっ・・・どういうことですか? あの人が亡くなった理由しってるんですか?」

K 「聞かない方がいいって


U 「教えてください あの方 私が世話して看取った方なんです」

そう Uさんは 必死に知りたがっていたんだ。

Uさんは 怖がりだから言いたくなかったけど 必死さに負けて教えることにした。

K 「俺が散歩で その患者さんのベッドのそばで黒いモヤが見えたんですよ」

U 「えっ?!黒いモヤですか?!」

Uさんは 両手で口を覆った。

K「俺の知り合いに そういうのに強い人がいて 聞いてみたら その黒いモヤは 死期が迫ってる人の前に現れると言われましたよ」

それを聞くと Uさんが泣き始めた 怖いとかじゃなくて お世話していた患者がそういう理由で亡くなったことにたいしての涙だったと思う。

俺の前でしくしく泣く Uさんを慰めながら泣き止むまで黙っていたんだ。

暫くして泣きやみ Uさんは笑顔になった。

U 「すみません もう大丈夫です」

そう言いながら 病室を出ていった。

そして 俺はベッドに横になり目を閉じて眠りについたんだが 何か声が聞こえたんだ。

あんちゃん・・・あんちゃん・・・起きろ・・・

俺がその声で 目を開けると ベッドの脇にあの老人が立っていた。

K 「貴方は・・・」

老人は 一言こう言って消えた。

Uちゃんにありがとうって伝えてくれと言い残して消えてった。

K「わかった 必ず伝えるよ」

と言いながら再び眠りにつこうとした時だった。

ゾクッと嫌な感じに襲われた。

入口に黒いモヤが立っていた。

大部屋なんだけど その黒いモヤがあるベッドに近づいた。

黒いモヤが見つめると 急に患者が苦しみ出した。

バタバタと 廊下から足音が聞こえてきて 病室に飛び込んできた。

Uさんだ 慌てて 患者の容態をみて PHSで電話し始めた。

U 「先生!患者さんが危篤です!すぐ来てください!」

いつものUさんでなく 迫力のあるUさんだった。

直ぐに 担当らしい医師が飛び込んできて 容態を見ている。

医師 「なんで急に・・・Uさん 〇〇と〇〇もってきて!」

U 「はい!」

慌ただしくUさんが病室を飛び出して 直ぐに戻ってきた。

戻ってくる頃には 数人の看護師が色々な機器を持ってきた。

心電図がピコン・・・ピコン・・・と波打つ。

必死の治療も虚しくどんどん 心電図の音がゆっくりになっていった。

必死の治療のかいなく ピーーーーっと患者の息が止まった。

医師 「〇〇時〇〇分 ご臨終・・・」

時計を見ながら そう言った。

やっぱり あの黒いモヤは死神の類なんだな・・・。

俺はこの事で疑惑から確信になった。

それから退院まで 何も起こらず過ごし 退院した。

退院する時 あの老人の言葉をそのまま Uさんに伝えたら 涙声でありがとうございましたと頭を下げてた。

今も あの病院には黒いモヤが居るかも知れません。