南京錠を外し 夢と同じドアを開けると ちょうつがいがギギギとなりドアが開いた。

K 「夢と全く同じだ・・・」

I 「ん・・・この奥から あの女の気配する・・・」

K 「夢では この下の部屋に絵があるんだよ」

I 「そうなんだ 階段を降りるにつれてどんどん気持ち悪くなる・・・」

Iの顔が険しくなっていく そして地下室に入り 懐中電灯で夢と同じ場所を照らすと ホコリを被ったその絵が置いてあった。

K 「これだ!この絵 夢と同じだ」

I 「うわぁ・・・やらしい絵だね おじいさんこんなの好きだったんだ」

K 「そんな事はいいから 早くこれを住職の寺に持ってこう!」

俺は 絵のホコリを落として 車のトランクに絵を入れ 実家から出ていった。

すると トランクの方から 何か音がし始めた。

ドン!ドンドン!

I 「何この音?!」

K 「トランクからか!? まさか あの絵の女が出てきたのか!?」

走ってる間 ずっと ドン!ドン! トランクの中から叩く音が聞こえ続けていた。

K 「全然止まない・・・」

I 「あー!うるさい!」

何故か Iがキレだす 宥めるのが大変だった。

暫く 叩かれる音を我慢しながら 住職の寺についた。

俺は トランクから絵を取り出して 住職に見せる。

住職 「これ? んー まぁ 霊がついてるけど そんな強力な霊じゃないよ これは低級霊だね 低級霊が 何処かの権力者の妃に化けてるだけよ」

そういうや 否や住職は その絵を 本堂の床におき お経をよみ始めた。

住職 「佛説 摩訶般若波羅蜜多心経・・・絵に潜む者 姿をあらわしなさい!」

住職がお経を唱えると 絵から 半分腐ったような外見のあの女が唸っていた。

女 「正体が知れてしまったか・・・もう少しで 若い男の生気を食べれたのに・・・口惜しや・・・」

その女が自分の正体が知れたと分かった途端 女の身体が崩れていき 物凄く醜いガリガリに痩せた女?がそこに居た。

K 「うっ・・・何だこれ」

住職 「やっぱり これは 怨霊になった女性の霊 黄泉醜女(ヨモツシコメ)だね」

I 「うわ・・・醜っ」

その霊は 同じ女のIのキツい言葉に ショックを受けた表情をして すうっと消えてしまった。

K 「消えた?」

住職 「Iちゃんの言葉にショックを受けたみたい」

I 「あれ?私酷いこと言った?」

K 「気にするな 助かったよ Iに住職さん」

なんかあっけなく 除霊できてしまった。

心の弱い霊で良かったと思いました。

これで 俺の話は終わりです。

どうもありがとうございました!