幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




たしか……こんなこともあった。


風邪で休んでいた時、お母さんが緊急でお父さんの会社に資料を持って行かなきゃいけなくなった。



その時、1人で家にいることができなくて、ぐずって泣いていたわたしのそばにいてくれたのも榛名くんだった。



『ひな、おかあさんいないといやだ……っ』

ずっとめそめそ泣いているわたしに。



『だいじょーぶ。ぼくがひなちゃんのそばにずっといるよ』


小さい身体で、しっかりわたしのことを抱きしめて、安心させてくれた。


その時の感じが、今と重なった。



こうやって、心配してくれるところは変わってないんだなぁと。


自分勝手で、デリカシーなくて、やりたい放題だけど、こういう優しい一面もあったりするんだ。



「……ひな、大丈夫?」


何も反応がないわたしを気にして、身体を少し離して、こちらを心配そうに見ていた。