わたしは休むからいいとして、榛名くんがいま家にいるのはまずくない?

完全に遅刻じゃん……!



「え、あ、榛名くん学校は……?」


目の前の榛名くんは、制服にちゃんと着替えている。


こんなところで呑気にわたしのアラーム止めてる場合じゃないんじゃ。



「サボる」

「え、でも制服着てるじゃん」


少なくとも学校に行こうとして着替えたんでしょ?それなのにサボるなんて。


わたしが質問してるのに、なぜか榛名くんは何も答えてくれない。



「へ……な、なんで近づいてくるの……!?」


かわりに、わたしが横になっているベッドに身を乗り出して、覆いかぶさってきた。


ギシッと軋む音がして、榛名くんの顔がどアップで飛び込んできた。



「ちょ、ちょっ……な、なにす……」

思わずギュッと目をつぶった。


その時、ゴツンッとぶつかった音がした。