「嫌なら断りなよ」
「うぅ……」
こうして、榛名くんに言われた通り、翌日楓くんに断りを入れにいった。
いきなりどうかしたんですか?って聞かれたけど、まさか榛名くんに脅されてるからとは言えるわけもなく。
他の子に教えてもらうと無理やり言って、断ってしまった。
若干……いや、かなり怪しい目で見られたけど。楓くんのことだ……鋭いからすぐに気づかれそう。
きちんと断ったことを榛名くんに伝えると、満足そうな顔をしていた。
そして、テストまで言葉通り、榛名くんはきちんとわたしに勉強を教えてくれた。
数学だけじゃなくて、他の教科も全部、わからないところを聞いたらわかりやすく説明してくれた。
こうして、今回のわたしのテストは榛名くんのおかげで無事に赤点なしで終えることができた。