「ちょっ、どこ触ってるの……!」


回されてる腕の位置が際どいんだって……!お願いだから、早く離してよぉ……!


腰のあたりに腕があるし、さっきより抱きしめられて、お互い隙間がないくらい距離近いし。

な、なんなのこれ……!!



「榛名くんってば!起きて!」


この状況に耐えきれなくなってきて、大声で名前を呼んだ。



「……ん、なに」


「な、何じゃない!なんでわたしのベッドで寝てるの!」


「……知らない。部屋間違えたんじゃない?」


まだ眠いのか、機嫌悪そうだし、自分がどんなことをしてるのか自覚をしていない。


普通ならこの状況おかしいってなるから!


少しは申し訳なさそうにしてよ。
なのに、悪びれた様子はこれっぽっちもない。


ほんとにこの人の自由な性格はどこまでなんだろうってなる。