あぁ、もう……！！
こうなったら、やるしかない…。
榛名くんに無理だと訴えても、さっき言ったことを撤回してはくれない。
目の前にある榛名くんの顔立ちはとても綺麗。こ、このまま見つめられてる状態はかなりきつい。
「あの、目……つぶってくれる？」
「注文多いね」
注文多いのはどっちだよって言いたかったけど、口答えしたらそれこそどうなるかわからないので黙っておこう。
榛名くんがスッと目を閉じた。
ひ、人にキスするのってこんなに緊張するものなの！？
榛名くんはいつもさらっとしてくるけど、
わたしにはどうもできそうにない。
顔を左や右に傾けて、どちらが正解なのかを確かめる。
えぇい、もうどっちでもいいや…！！
身体を少し前に乗り出して、チュッと軽く頬に触れた。
