幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




「あー、あれはなんとなく答えたくなかったから。別に深い意味はなかったけど」


しれっとした顔で、悪気がなさそうに答えられてしまった。



「この歳になって母親と2人で遅くまで買い物して、ご飯食べてきたとかマザコンみたいじゃん」


「えぇ……なにそれ。ってか、そんなことでマザコンなんて思わないよ!」


そんなこと言い出したら、世の中の男の子たちみんなマザコンになるんじゃない!?


ガクッとひとりうなだれる。
ほんとにわたしは何をやっていたんだ…。



榛名くんのお母さんにモヤモヤしてヤキモチ焼いていたなんて恥ずかしすぎるじゃん…。


元をたどれば、きちんと話してくれなかった榛名くんも悪いけど、勝手に勘違いしたわたしも悪いかもしれない。