幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




そして、さらに驚くことが告げられる。



「帰りが遅くなった日も母親と会ってただけ。買い物に付き合わされたから」


ちょ、ちょっとまってよ……。
自分から聞いといてあれだけど、ますます混乱してきたんですけど…!



「雛乃が気にしてた甘い香水の匂いってたぶん母親のやつだし。昔からくどい匂いのやつ好む人だから。僕はすごい嫌いだけど」


う、うそぉ……っ。
な、なにそのオチは…。


わたしがあんなに悩んでいたのに…!



わたしを苦しめていた甘い香水の匂いと、
チサさんという存在が全て榛名くんのお母さんのことだったなんて……。

そんなことある…??


悩んで落ち込んでいた時間を返してほしい。



「じゃ、じゃあなんで、遅くなった日に誰と一緒にいたか聞いた時に答えてくれなかったの?」


あの時の榛名くんは明らかに聞かれたくなかったような顔をしていた。