ひとつひとつ教えてもらわないと、気持ちが全然スッキリしない…。
それなのに、榛名くんは平気でわたしにキスをしたり、触れてくるから余計に混乱するんだよ。
そして、混乱するわたしに榛名くんは驚くことを告げる。
「チサさんってなんのこと?」
その発言に目を見開いて榛名くんを見た。
不思議そうな顔をしていたので、この顔がとても嘘をついているようには見えない。
「え……。ま、まさかここにきてとぼけるの…!?」
「……は?」
こうなったら、全部話してやろうって思う。
「ま、前に……帰り遅かった日。その時に会ってたの女の人がチサさん…でしょ?」
「なんで?」
「女の人がつけそうな甘い香水の匂いした……から。それに、前に電話もかかってきてたじゃん…」
あれ、なんかこれだとわたしがヤキモチ全開みたいじゃない…?

