こんなにもあっさり、2人で暮らすことが決まってしまうなんて。
2度と関わりたくもない、関わるつもりもないと思っていた人と同居なんてやっていける気がしない……。
わたしが絶望の中をさまよっているっていうのに。
「ねー、雛乃」
「…………」
「ひーな、無視すんな」
「な、なんでしょうか……」
「お腹すいた。なんか作って」
「やだよ、わたしそんな気分じゃないもん……」
わたしがそう言うと、むすっとした顔でこちらをにらんできた。
す、拗ねてる。
ってか、お腹すいて拗ねるって子どもじゃないんだから。
「なんか作って」
「いや」
「ひなのこと食ってもいいの?」
「意味ワカリマセン」
誰か、この人をどうにかしてください。
「本気で襲ってもいーの?」
「幼児体型に興味ないって言ってたくせに」