幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




雑に言い放つと、そのまま席を離れた。



こんなことでいちいち傷ついていたって仕方ないってわかっているのに。

瞳にジワリと涙がにじむ。



わたしの涙腺ってやつは、どうなってるのって思うくらい緩くて、すぐに涙が視界を揺らしてしまう。



自分が誰かを好きになって、その人を思って泣いたりするなんて前のわたしには考えられなかった。


自分の気持ちに素直になることが、こんなにも難しかったなんて……。



何も伝えることができなくて、
ただ、唇をグッと噛み締めることしかできなかった。


***


そして、時期は夏休みに入り、あっという間に夏祭り当日になった。



朝起きてから、スマホを確認すると杏奈からメッセージがきていた。

15時に杏奈の家に集合という今日の夏祭りの連絡だった。


わかったとひと言だけ返信をして、準備を始めることにした。