幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




なんとなく言いたいことはわかってきたよ。



「それでね、お母さん提案してみたの。よかったらハルくんウチで預からせてくれない?って。ほら、ここからならそんなに学校も遠くないし?」


な、なんてことを提案してくれたんだ。


「そうしたら、ハルくんのお母さんがぜひお願いしますって言っててね」


「でも半年間って」


「半年したら、ハルくん一家はこの辺に引っ越してくる予定らしいのよ〜。だからそれまでの間だけウチでハルくんが住むことが決まったわけよ〜」



自分の母親ながら、なんて能天気なんだろうって思ってしまう。


「もうハルくんの荷物とかも運んじゃってるから決定よ?」



はぁぁ……なるほど、それでさっき家の前に引っ越し業者がいたのか。


これはわたしが嫌だと言っても、どうにかなる問題じゃないことはわかる。


いや……でも、こんな危ないやつと一緒に住むなんて何されるかわかんないじゃん。