教室につくと、もう誰もいなくなっていた。
中に入り、自分の席に行き、カバンを手に取って帰ろうとした。
ふと、時計を見てみれば午後の4時を過ぎていた。
このまま家に帰るか、
それとも、もう少し学校にいるか。
迷いながら教室の外に出た。
廊下で立ったまま窓の外を眺めて、どうしようかと考える。
そう、この時。
早く帰るという選択をしていればよかったのに……。
ガタッと、隣のクラスから何か物音がした。
何かあったのだろうか……と、興味本位で、隣のクラスを覗きに行ってしまった。
そして、すぐに後悔することになる。
目の前の光景に身体が硬直したまま、動けなくなってしまった。
……失敗した。
心の底からそう思って、それと同時に自分のタイミングの悪さを呪いたくなった。

