生物室につくと、もうすでにほとんどの人が集まっていた。
わたしがいつも委員会の時に座る席は窓側の1番後ろの端っこの席。
いつも通り座ろうとそちらに視線を向けたけど、一瞬でそらしたくなってしまった。
だって、わたしが座ろうとしている隣には、
楓くんがいたから……。
そうだ……いつも委員会の時は楓くんと隣同士で座っていたんだ。
あの告白された日以来、楓くんとは顔を合わせていない。
学年が違うから、会うことはないと思っていたのに、まさかこの機会で顔を合わせることになるとは……。
気まずさがあって、なかなか席のほうに行けず入り口で突っ立っていると、原田先生が来てしまった。
「成瀬どうした?早く席つけよ?お前が着席したら委員会始めるぞ?」
周りを見ても、空いている席は楓くんの隣しかないので、仕方なく奥に足を進める。
なるべく、楓くんのほうは見ないように、
そっと隣の席に着いて、委員会が始まった。

