幼なじみの榛名くんは甘えたがり。




2人で一緒にいたときは、わたしが活発な性格だったのと、見た目も可愛いとは言えないくらいで、よく男の子に間違えられていた。



その男の子はいつも男の子たちにいろいろ言われても言い返したりしなくて、わたしの後ろでビクビク怯えて。


だから、なぜか女の子であるわたしが、その子のことを守っていたような過去があったりする。



「な〜んだ、雛乃ってばちゃんと覚えてるじゃないの」


「覚えてるっていうか…その男の子のことぼんやりしか覚えてない」



幼稚園の年長まで仲良くしてた記憶はあるんだけど、そこからどうなったのかあんまり覚えていない。



「まぁ、そうよねぇ。ハルくん引っ越ししちゃったから。ちょうど小学校に入る前だったかしら」


「あ、そうなんだ……って、その弱っちい男の子が榛名くんってこと!?」


待ってよ、あの子がほんとに榛名くんなの!?